「北国とミルク」の目の前で炙ってくれるチーズケーキ
チーズケーキは"出来立て"を提供することは基本的にありません。事前に焼いたものを冷蔵庫で数時間冷したものを提供するのが一般的です。
「チーズケーキは出来立てを出せない」
これは出来立ての料理を楽しんでもらうレストランという場においてはやや残念な点でもありました。せっかくシェフがいるのに、チーズケーキは事前に作ったものをお皿にのせるだけなのですから。
しかし、そんな欠点を解決したチーズケーキが最近が登場しています。
バーナーで炙ってくれるチーズケーキです。
炙ることで"出来立て"のチーズケーキを提供|「北国とミルク」の焦がしバターチーズケーキ
以下の動画は炙る瞬間です。
このように表面をバーナーで炙り、表面のチーズを溶かし、砂糖を焦がし、出来立てのチーズケーキを提供してくれるのです。
このチーズケーキを提供しているのは、関東に3店舗を出店する「北国とミルク」というカフェレストランです。今回は多摩センターの店舗を訪問しました。
北海道のミルクを使用したメニューを多数提供しています。デザートメニューの1つとしてあるのが、炙ってくれる「焦がしバターチーズケーキ」です。
バーナーで表面だけを炙ることで、表面はトロトロ、中身はしっとりの2つの食感を楽しむことができます。
【北国とミルクの詳細情報】
・お店の公式サイト
・北国とミルクを検索する
バナーで炙っているので熱いのかなと思いますが、意外と熱くはありません。中身のチーズケーキは冷たいので、表面の熱せられた部分はいい具合に冷めるのです。
「北国とミルク」のこのチーズケーキは、バターを使用しているので独特のコクがあります。一方で、サワークリームでしょうか、乳製品が持つさっぱりした酸味がいい具合にバランスをとっています。コクがあるのにクドくない、食べやすいチーズケーキに仕上がっています。
炙るチーズケーキはここ1、2年で急増している
ちなみに炙るチーズケーキは他のお店でも見られます。というよりここ1年、2年で急増しています。InstagramやTikTokでチーズケーキを調べると、容易に提供しているお店を見つけられます。
なぜ炙るチーズケーキを提供するお店が増えているのでしょうか。
単純に動画映えするのが理由の1つとしてあるでしょう。これまでのチーズケーキにはなかった、リアルタイムで状態が変化していく様子がわかるチーズケーキなのですから。
もう1つの理由は、その店でしか食べられない特別なメニューになるからなのではないでしょうか。
チーズケーキはコンビニやスーパーでも購入できます。近所の洋菓子屋でも買えます。つくるのも簡単です。しかし目の前で炙ったチーズケーキは、基本的にはその店でしか食べることができません。その瞬間にしか食べられないというライブ感のようなものが価値として付加され、その店を利用する理由が生まれるのです。
まとめると、「せっかく店に足を運んでくれるのだから、店でしか食べられないものを提供したい」というシェフの思いから炙るチーズケーキを提供する店が生まれ、それがここ最近、流行しているのではないでしょうか。
これからもレストランやカフェはあの手この手で、その店でしか食べられない、ライブ感のあるチーズケーキを開発していくでしょう。これからどんなチーズケーキが生まれるか楽しみです。