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【河内長野市】河内長野駅から石見川行きのバスが3月末で廃線!その前にプチ・バス旅してみました

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野駅から石見川を結んでいたバスが、3月末で廃止になるそうです。

代替え方法について現在市議会で議論しているようで、スクールバスに地元の人が乗れるようにするとか、いろいろ検討がされているようでしたが、2022年3月4日の時点では、地元の人しか乗れない地域バス(外部リンク)を運行する予定だそうです。

石見川地区は旧川上村の範疇に含まれており、ブルーで示した地域。河内長野市の中でももっとも南東側に位置し、奈良県との県境近くにある集落です。また地域の名前になっている石見川の源流近くでもあります。

バス路線廃止により地元の人の不便にはならないようになってほしいと願う一方で、廃線前に一度石見川行きのバスに乗ってみようと思いました。

さて石見川行きのバス路線についておさらいすると、これは南海バスの小深線と呼ばれるルートのひとつ。409号系統は石見川行きのバスです。

そのほか、途中の小深から千早赤阪村に入り、金剛山ロープウェイ前まで運航している411号系統。また日東町や東中学、清見台と言った住宅地を通らずに河合寺からそのまま昇條坂を経由する408号系統があります。

さらに観心寺までは同じルートで、そこから千早赤阪村の小吹台団地に向かう410号系統小吹台団地線があります。

さて、河内長野駅前から石見川行きのバスに乗り込みます。石見川行きは平日と、土日で若干異なっており、取材日である土曜日は、05:55、11:52、14:52、16:02、18:54、20:00の6便が運行しています。

ということで、11時52分発のバスに乗り込みました。

バスが河内長野駅を出発したところです。廃止路線と聞いてはいたものの、バスの中には意外に乗客が多く乗っておられて驚きました。ただしこの路線は上にも書いた通り、途中までは金剛山ロープウェイや小吹台方面と共通しています。

バスはすぐに石川を越えて、山の中に上がります。河合寺を越えると、いったん清見台方面の住宅地に入りましたが、ここで次々とほかの乗客が降りていきました。

そして住宅地から再び観心寺方面に向かう道。すでにこの時点で貸し切り状態です。観心寺に行く人もいないくらいですから、石見川行きが廃止になってしまうのは残念ながらうなづけます。

観心寺の前を通過。今回はこのようにバスの車窓から撮影しましたが、バスの速度はゆっくりなので、いろいろ撮影することができました。

私は観心寺から先の旧川上村地域には初めて行きます。そのこともあり、ここから先がどんな風景なのか少し期待を膨らませていました。

事実上の貸し切りバスをゆっくりと。途中、誰も乗ってこないし自由に撮影させてもらいました。

乗車したのとは反対側の様子。どんどん山深くなってくるのがわかりますね。

バスはさらにどんどん奥に向かいます。ただしこのあたりの路線は、金剛ロープウェイ乗り場に向かうバスと並行しているので、4月以降も廃線にはなりません。

歴史を感じる地域が見えてきました。鳩原とか川上神社とか、そこも気になりますが、今回は通過します。

バスがゆっくりと登っているのがわかります。座りながら風景が楽しめるのが良いですね。

ここは、大井の集落のあたり。ここも気になりますが、また後日。

こうやってバスはどんどん奥地に入っていきます。

この地点は小深バス停のあるところです。ここから左に見える道は、千早ロープウェイ方向に向かいます。右側が石見川に向かう道。

つまり、ここから先のバス路線が、4月から廃線になります。

バスは上小深のバス停を越えました。次のバス停は石見川口。これを聞くと石見川は意外に近いのかと思いきや、この間が非常に長かったです。

延々とバスは集落の無い山道を登っていきます。もうこのバスの車窓からの風景が見られるのはあとわずか。

渓谷が見えてきました。地域の名前の由来でもある石見川です。

この石見川の水質は大変良く、2017(平成29)年に、それまでのA基準から最高水準のAAに引き上げられたとか。そして車窓から見える行者湧水は、高品質の水を求めて水を汲みに来る人が後を絶ちません。

また地図上ではこの辺りから石見川地区になるようです。

さてバスは石見川口を越えて、いよいよ終点石見川に近づいてきました。30分ほどのバスの旅もいよいよ終わりです。

まもなく到着です。ちなみに河内長野駅前から石見川バス停までの料金は片道500円です。

こうして石見川バス停に到着しました。バスは折り返し河内長野駅に戻ります。

石見川に来ました。河内長野駅前から来た身にとっては、ここはまったく別世界に来たような自然の宝庫。廃線前にバスに乗れてよかったと本当に思いました。

ここは国道310号線沿いにあります。この先は奈良県五條市に向かう峠道。そのためか自転車で軽快に走っている人や、バイクで駆け抜ける人の姿が多かったです。

このあとせっかくここまで来たからと石見川を散策しましたので、折り返しのバス12:29発には乗りませんでした。次は19:32発までないので、最終的に小深まで歩きました。

小深まで距離はありましたが、下りなのでそれほど苦も無く歩けました。逆に上りで小深から石見川まで歩くのは大変かなとも思いました。

4月から予定されている地域住民専用バスは、観光客など外部の人は乗れないとのことですが、私のような公共交通派がこれからも気軽に石見川に行けるよう、ほかの交通手段も検討してほしいなと、少し思いました。

3月31日で廃止が決まった石見川行きのバス。あと半月ほどですが、せっかくの機会に、市内プチバスの旅を楽しんでみてもいいかもしれません。

奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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