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日本の南の熱帯低気圧は一時台風に、沖縄の南にも新たな熱帯低気圧が発生へ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ)

沖縄の南にも新たな熱帯低気圧が発生へ

天気図の変化(気象庁発表に筆者加工あり)
天気図の変化(気象庁発表に筆者加工あり)

実況天気図にある通り、日本の南に発生中の1の熱帯低気圧は、きょう25日(水)午前6時現在、北西に時速10キロで進んでいます。この1の熱帯低気圧は、あす26日(木)午後9時には、西日本の南の北緯30度付近までゆっくりと北上したあと、あさって27日(金)から28日(土)にかけて、東寄りに転向し、太平洋側を進む可能性が高くなっています。

また、グアム島付近にある2の低圧部は、あまり発達せず、あす26日(木)午後9時にかけて、ゆっくりと北西に進む予想です。

一方、あす26日(木)午後9時までに、沖縄の南で、新たな3の熱帯低気圧が発生する見込みです。この熱帯低気圧は諸外国を含む種々の計算で、台風とみられるような強い熱帯低気圧に発達する計算も多くなっていて、週末以降、来週にかけて、かなり気になる存在となりそうです。

*追記:日本の南の熱帯低気圧は一時台風へ

熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ発表)
熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ発表)

熱帯低気圧情報(気象庁発表)

気象庁によると、きょう25日(水)午前10時、日本の南にある熱帯低気圧は、今後12時間以内に台風に発達する見込みとの情報が発表されました。ただあさって27日(金)午前9時には、再び熱帯低気圧に変わる予想となっています。

関東などは雨雲の拡大に要注意

GSM予想とMSM予想(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)
GSM予想とMSM予想(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)

日本の南の熱帯低気圧は、ゆっくりと北上したあと、あさって27日(金)から28日(土)にかけて、太平洋側を東寄りに進みそうですが、依然として、予想のブレ幅が大きくなっています。

上図は日本を代表するGSM予想とMSM予想です。あさって27日(金)午前9時の時点で、GSM予想では、まだ熱帯低気圧の中心が四国沖にあり、雨雲は陸地にかかっていない予想となっているのに対し、MSM予想では、熱帯低気圧が東海沖に差し掛かる所まで進んでいて、活発な雨雲が関東地方にも進入しています。

おおまかな予想としては、GSM寄りに推移する可能性が高いものの、活発な雨雲が陸地にかかる計算も一定数あるため、まだ油断は出来ません。

GFSモデルの予想では?

GFSモデルの予想(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)
GFSモデルの予想(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)

週末にかけての予想を、参考までに、アメリカのGFSモデルでみてみましょう。まず先述した天気図上にある2の低圧部がやや発達し、週末にかけて、小笠原諸島付近へ北上する計算です。一方、沖縄の南で新たに発生する3の熱帯低気圧は、28日(土)から29日(日)にかけて、台風とみられるような勢力に発達し、ゆっくりと沖縄付近を北上し始める計算となっています。

この3の熱帯低気圧に関しては、来週、日本付近の天気に大きく影響するような計算もありますので、今後の情報にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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