原因は家庭環境にある?!「アダルトチルドレン」の特徴について解説
こんにちは、精神科医しょうです。
「アダルトチルドレン」とは、子どもの頃の家庭環境や親の行動などによって傷つき、その心の傷が癒えないまま大人になった人を指す言葉で、医学的な診断名ではありません。
アダルトチルドレンの定義は難しく、成長過程において養育者から受けた肉体的・精神的虐待などによりトラウマを抱えたり、自分を犠牲にしてしまったりなど日常生活を送る中で支障を感じてしまうことが多いと言われており、なかには精神疾患を患う人もいます。
今回の記事では、アダルトチルドレンの特徴と原因について解説したいと思います。
「もしかすると、自分はアダルトチルドレンなんじゃないか?」と心配している人は、参考のためにぜひご覧ください。
「アダルトチルドレン」の特徴とは?
アダルトチルドレンの共通点として自己肯定感が低く、自尊心が低いといった特徴があります。
「自分はダメな人間だ」「価値がない存在だ」と常に考えてしまうことが多く、過度の自責や自虐、被害妄想を抱えやすいと言われています。
また、これらの特徴は良好な人間関係を築く上でも、大きな影響を与えかねません。
時には人に過度に依存をしたり、相手に好かれようと自分を押し殺したりなどして、常に他人を優先してしまう傾向があります。
結果的に「自分らしさ」が失われ、さらなるストレスを抱えて苦しむことになってしまいます。
もし、以下のような特徴が当てはまるようであれば、要注意かもしれません。
・常に自信がなく、いつも他人を優先してしまう
・周囲の期待に過剰に応えようとする
・自己否定が強い
・コントロールできないことに過剰に反応し不安になる
・生真面目で責任を取り過ぎる
・心から楽しむことが苦手
・甘え方や頼り方がわからない
・幸せになることが怖い
先述した通り、アダルトチルドレンはこれらの特徴からもわかるように、ストレスを抱え込みやすい傾向から摂食障害や不安障害、適応障害、うつ病などの精神疾患を発症する可能性が高いと言えます。
「アダルトチルドレン」になる原因とは?
アダルトチルドレンの生きにくさの根本的な原因は「機能不全家族」にあることが、多くあります。
本来、家庭は子どもにとって安全地帯としての役割を果たしているのですが、機能不全家族の場合は、その役割が果たされず、親が子どもに対して虐待やネグレクト、過干渉などによって日常的に心身にダメージを与えている状態だと言えます。
具体的にどういった家庭環境がアダルトチルドレンを生む原因になるのでしょうか?
・コントロールばかりされて育った
必要以上に子どもを管理し干渉してくる親の元で育った子どもは自信が育ちにくく、自分では何もできないように感じ、心の奥でフラストレーションを溜める傾向があります。
親自身も強い不安感や恐怖心を抱えていることが多く、子どもが成人しても世話を焼き、コントロールすることで子どもの人権を侵害し続けます。
結果的に、子どもは精神的に不安定になり、常に自分を信じることができない状態におちいります。
・アルコール依存症の親の元で育った
アダルトチルドレンとは、元々はアルコール依存症の親の元で育った人を指す言葉として使われていましたが、機能不全家族の元で育った人に対しても使われるようになりました。
アルコール依存症の親を持つ子どもの多くは、家族について取りつくろうため、家族の秘密がばれないように嘘や言い訳を当たり前のように使うことがあります。
子どもにとっては混乱を引き起こし、疑問を感じてはいるものの、自分の感覚を無理やり否定し、誰かに相談することもできずに孤独を抱え込みます。
内心は常に身構えており、うっかり家族のことが周りにばれてしまったらどうしよう…と恐れ、友達を作れないこともあります。
成長してからもこの不安や恐れは継続し、積極的に人に話しかけたり、自分の意見を自由に述べたりすることに対して尻込みをするようになります。
・親子関係が逆転した中で育った
本来、親は子どもが甘えられる存在であり、安心できる相手であるはずですが、子どもが親の世話をしたり役割を果たしたりなど、逆転の関係性を築いてしまうことがあります。
そのような親は子どもに対して無関心で、自分を気遣って欲しい、親身に話を聞いて欲しいなど、本来、親が果たすべき役割を子どもに要求し世話をしてもらう立場で居続けます。
子どもは「親のために解決しないと」「親を不安にさせてはいけない」と強く考えるようになり、問題を一人で抱え込んで悩みます。
子どもらしい子ども時代を送ることができず、自分が満たされないまま成長してしまうため、精神的に安定せず自分を犠牲にしてしまうことも多くなります。
まとめ
今回は「アダルトチルドレン」についての特徴と原因について解説をしてみました。
「生きづらい」けれども、根本的な原因がどこにあるのか分からないと感じる人の多くは、もしかしたら、複雑な家庭環境に起因しているのかもしれません。
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