最も利用されたマンガアプリ 「ジャンプ+」ではなく…
利用されたマンガアプリは「ピッコマ」と「LINEマンガ」の二つが突出していることがMMDLabo(東京都港区)の調査で分かりました。
マンガアプリ全体についての予備調査は、15歳~69歳の男女約15000人、ウェブトゥーン(縦読みマンガ)についての調査は、うち利用者の311人をそれぞれ対象に、9月19日~9月22日に実施されました。
◇「ジャンプ+」は若い層にリーチ
直近1カ月で利用したマンガアプリ・サービスについて、トップは「ピッコマ」の40.7%。続いて「LINEマンガ」の40.2%、3位は「少年ジャンプ+」の27.4%。以下「めちゃコミック」(24.8%)「コミックシーモア」(24.3%)でした。
年齢別のアプリ利用者は、10代、20代、30代のいずれも「LINEマンガ」「ピッコマ」「少年ジャンプ+」の順番。しかし40代、50代、60代は「ピッコマ」「LINEマンガ」「めちゃコミック」となります。1位と2位が入れ替わっています。
ポイントは「ジャンプ」という強力な紙雑誌を持つ集英社が、マンガアプリで若い層にリーチしていることです。ですが40代以上は勝手が違う様子。紙のブランド力が強い分、マンガアプリの利用者が減るのでしょうか。
◇ウェブトゥーンの課金は約6割
本調査では、ウェブトゥーン(縦読みマンガ)の課金にも言及、約6割(59.8%)は課金経験があると回答しました。支払った金額の内訳ですが、今年(2024年1~9月)の支払額の最多は、「1000円~2000円未満」で21.0%でした。月換算にすると数百円レベルといったところです。
支払い額が「100円~500円未満」と「500円~1000円未満」「2000円未満」の累計割合は計46.8%で、課金の少ない層で半分近くを占めています。
なお月平均で1000円前後のの課金になるであろう「5000円~10000円未満」は9.7%でした。この上の「1万円~2万円未満」になると、割合は2.7%に急減します。質問に対して用意した答えの最高額である「5万円以上」の回答は、1.6%でした。
◇少額課金の流れか
マンガアプリの話のみでは、比較対象がなく、分かりづらいかもしれません。参考までに、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2022年に実施したゲームの課金の調査にも触れます。
同調査では「オンラインゲームの利用状況」のデータがあります。課金について、48.9%が有料アイテム、31.9%がガチャを「この1年間で購入した」と回答。そして「この1年間にオンラインゲームにお金を払ったことがない」人は30.6%で、1カ月あたりの平均課金額のトップは、1000円未満が42.1%でした。
なおMMDLaboが2022年に実施した「モバイルゲームユーザーの日米比較調査」では、日本の課金経験者は41.4%(米国は72.7%)でした。さらに同社が2013年に実施した「スマートフォンゲームに関する調査(利用実態編)」でも課金の質問があり、課金経験者は22.1%でした。
繰り返しになりますが、定点観測でないため、参考程度にすぎませんが、マンガとゲームのいずれも、多くの人が少額を課金する流れになりつつあるのかもしれません。