2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。

ウクライナ軍では小型の民生品ドローンを大量に調達して監視・偵察に使用している。またそのような小型の民生品ドローンに爆弾を搭載してロシア軍を発見したら爆弾を投下したり、ドローンごと突っ込んでいき攻撃を行ったりしている。

ドローンが「上空からの目」となって敵を検知したらすぐにミサイルや砲弾などで攻撃を行っている。そのような監視・偵察ドローンを操縦する部隊をフランスのメディアFRANCE24が報じていた。破壊された誰もいない民家で監視・偵察ドローン部隊のオペレーションの様子を伝えている映像は珍しい。

報道の中でウクライナ軍の監視・偵察ドローン部隊は、ロシア軍によって破壊されて誰も住めなくなった家の中に入り、家の中で通信用のアンテナを立ててドローンを操作している。ロシア軍の監視部隊に見つからないように家の奥のコンクリートの壁で見えないような場所でドローンの操作を行っている。そしてモニターを見ながら攻撃対象の敵の居場所をウクライナ軍に伝えている。ロシア軍によって破壊されてしまい誰も住めなくなってしまったが家具や食器などはそのまま置かれている民家の奥の方でウクライナ兵がドローンを操縦している。

ウクライナ兵は「ドローンがこのような監視で使われる前までは、人間の兵士が自分たちで敵軍に近づいていき、敵の様子を確認しないといけませんでした。そのためとても危険でした。現在ではドローンで敵の様子をしっかりと確認することができます。このような隠れた場所から敵軍を監視して探知できるので、無駄な死傷者を出すことがありません」と語っている。

ウクライナ軍もロシア軍も小型民生品ドローンによる監視・偵察とミサイル攻撃を効果的に組み合わせて攻撃している。そのため、上空のドローンを察知したらすぐに破壊したり機能停止したりしないと、敵陣をめがけてすぐにミサイルを撃ち込んできたりする。そしてドローンを操縦している部隊も敵軍としては徹底的に破壊しておきたいので、非常に危険な任務である。

▼破壊された民家で監視・偵察ドローンを操縦するウクライナ兵（FRANCE24）