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『成ってチアゴ・サンタナ』浦和vs京都【浦和レッズ川柳試合レビュー】

浦議浦和レッズサポーター(さいたま市)

■雨にも負けず

WEDNESDAY NIGHT、予報は雨模様、それで相手は残留争い中のサンガ、とくれば、そう多くは集客は見込めないだろうとしたら、まあ2万人超えは悪くない数字なのかもしれない。

試合開始1時間前、埼スタに到着し、周囲を見回すと、そんなに「ソロ活おじさん」臭はなく、若者のカップル、女性の二人組、常連らしきグループなど、けっこうバラエティに富んでいた。ただ、当然ながら小さな子供連れのファミリー層は皆無。

雨がポツリと落ちだしたくらいでキックオフ。一応、ポンチョは持ってきたものの、だいぶ昔に買って、あちこちが切れて雨よけに使えない可能性があるため、できれば本降りにならなければいいな、と考えていた。

雨の京都戦
雨の京都戦

■将棋に例えたくなる試合展開

きょうはずっと先発が続く中島を集中して見る。ここのところ、小技も冴えてきて、前線にいいパスを出したりするのだが、なかなかゴールを決められない。そろそろ点を取ってもいい頃あいだろうと、睨んでいたのだ。

すぐに開始6分くらいで、シュートチャンス。だが、決まらない。それでまた34分くらいに、思い切りドライブのかかったシュートを放つが決まらず。ちょうど私、南側自由席のゴール裏上段の位置にいたので、雨が本降りになりかかっている中、そのボールの軌道がよく見えた。

雨に舞う  ドライブシュートも あと一歩

こりゃ、はやく得点あげて、エンジン全開となってほしいなと思っていたら、今度は、いつもなぜかいい位置にいるので知られる安居が、サンタナからのパスで、キレイなゴール。

後半も渡辺リョーマが、キレイなミドルシュート。実は、前半しばらく、サンガに押されている感じがあって、「あれ? 相手は残留争いのチームのはずなのに」とやや心配になっていたのが、安居、リョーマに前田、中島も含めた、将棋でいう金や銀のような選手たちが、前に斜めにと細かくスイスイ動き出して、次第にレッズペースになっていた。でも、前半しばらくはゴールの周りにいても、なかなか決定的なシュートまでに至らなかったものが、ようやく雨の勢いと並行して点につながる動きになっていった。

本降りに  ナイスミドルが  突き刺さり

とはいえ、2点取った後しばらく、すぐ目の前のレッズゴールを見て、ヒヤヒヤする場面が多かった。とにかくGKへのバッグパスが多く、それを西川は近くの選手にパスしたりするので、やたらとボールがゴールのすぐ前で行ったり来たりするのだ。当然、ちょっとパスの方向を間違えば敵に取られて決定的チャンスにされてしまう。実際にそんなシーンもあった。

このバックパス多用と、ゴール前のパス回し、やめてほしいな。南側自由席の、しかもゴールのすぐ後ろにいると、おっかなくてしょうがない。相手がもっと攻撃力あるチームなら墓穴掘る。

やめてくれ  墓穴掘りそな  バックパス

また将棋の例を出すなら、今のレッズで明らかに飛車や角にあたるチアゴ・サンタナ。

きょうも目いっぱい、やらかしてくれました。前半の安居のゴールのアシストから、後半のPK失敗、その借りを返すのような一対一のゴール。

彼のいいところは、「オレが」「オレが」じゃなくて、ここがチャンスとなったら、ちゃんとチームメイトが決めやすいようにお膳立てまでするところ。ただゴールに向かって真っすぐや斜めに突っ走る飛車や角ではなく、時には小刻みに動きつつパスを提供する「成り飛車」の「龍」や「成り角」の「馬」になれるところだ。

龍や馬  成ってチアゴは  大暴れ

3点とれたし、あと後半の残り10分足らずにむ登場したパンヤに、できたら1点決めてほしかった。「パンヤ」って名前が親しみやすいし、レッズでも活躍する東南アジア選手が出てほしいのとで、けっこう期待しているのだ。

残念ながら、きょうも得点には絡めなかったが、一生懸命、右サイドを上がり下がりしていた姿はわかった。

とりあえず、雨はうっとうしかったが、試合は快勝。

飛車角と金銀の連携もスムーズになって、これ、あと3節か4節くらいで、首位浮上なんてのもあるかもしれない。

終わってみれば3-0の快勝
終わってみれば3-0の快勝

動画:今年もやります!浦和レッズ川柳2024【3月&4月編】

山中伊知郎
1954年生まれ。1992年に浦和に引っ越して来て、93年のJリーグ開幕時にレッズのシーズンチケットを取得。以後31年間、ずっとシーズンチケットを持ち続け、駒場、ならびに埼スタに通う。2021年より、レッズ戦を観戦した後、「川柳」を詠むという「レッズ川柳」を始める。
代表を務める「ビンボーひとり出版社」山中企画では、昨年8月、テレビの夢グループCMで、石田社長の横で「社長~! 安くしてエ~!」の甘え声でお馴染の歌手・保科有里の『愛人!? 困っちゃう・・・』という本を出し、11月には『タブレット純の日本芸能イジン伝・その① おひとりさま芸能人 エド山口に訊く!』を出す。現在、どん底地下芸人から中野区議会議員に転身し、「中野区から日本を変える!」と宣言している井関源二さんの本と、元放浪少女で、今は群馬県・沼田の市会議員に転身している今成敦子さんの本を企画中。

浦和レッズサポーター(さいたま市)

浦和レッズに関する情報をまとめたり、議論したりする『浦議』を1998年から運営しています。最近はYou Tube「浦議チャンネル」もやっています。浦議チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCAFN4-ne2gUkEl6xddW71hA

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