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環境と国際政治(3)

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

 環境を巡る国際政治においては、これまでの伝統的な問題とは違った特徴が見え隠れしている。その一つである越境性に関しては、既に言及した。他の特徴も列記しておこう。まず、必ずしも環境問題はゼロ・サム・ゲーム(zero‐sum game)ではない。つまりノン・ゼロ・サム・ゲームである。たとえば、伝統的な国際政治の問題の代表に領土紛争がある。これはゼロ・サムである。北方領土問題を例に取れば、日本が北方領土を取り戻せば、ロシアから領土が失われる。日本のプラスはロシアのマイナスであり、両者の和はゼロである。国際政治の問題の多くは、往々にしてゼロ・サムに終わる性格を有している。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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