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NY原油25日:感謝祭前のポジション調整で、強弱まちまち

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

NYMEX原油1月限 前日比0.17ドル高

始値 42.69ドル

高値 43.23ドル

安値 41.72ドル

終値 43.04ドル

感謝祭を前にしてのポジション調整中心の展開になる中、限月間で小幅まちまちと決め手を欠いた。

前日はトルコ・ロシアの地政学的リスクの高まりを背景に買いが膨らみ、本日もアジアタイムは43ドル水準までじり高の展開になった。しかし、本格的に地政学的リスクのプレミアムを織り込むような動きはみられず、欧米タイムには戻り売り優勢の展開になり、高値からは最大で1.51ドルの下げ幅を記録している。もっとも、感謝祭前に売りポジションの損益確定を進めたいとのニーズも高く、引けにかけては期近が小幅ながらプラス圏に切り返している。

米エネルギー情報局(EIA)発表の原油在庫(11月20日時点)は前週比+96万バレルの4億8,825万バレルとなり、増加傾向を維持した。しかし、市場予測+120万バレルは下回ったことでこれを手掛かりに大きく売り込むような動きまでは見られなかった。米国内需給の緩和状態が再確認されるも、改めて売り込む程のネガティブ材料とは評価されていない。本日は専ら休日前のポジション調整が中心の取引であり、終日方向性を欠いている。

足元では40ドルの節目が支持線として機能しているが、なお需給リバランスの完結見通しが立ちづらい状況にある中、下値不安が大きい相場環境が続く見通し。地政学的リスクの影響は限定される一方でドル高圧力は継続しており、北米で厳しい寒波が観測されるといったポジティブ材料が浮上しない限りは、反発余地は限定されよう。現行価格でも減産圧力が確認できる中、ここから急落するような必要性までは認めていないが、少なくとも大きく反発して減産圧力を緩めるようなことは許容されていない。目先は、季節要因から在庫積み増し傾向にブレーキが掛かった際に、どの程度の反発力が見られるのかが注目される程度である。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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