GW後半の天気予報、マークの鵜のみは危険
ゴールデンウィーク(GW)後半は、5日(月・祝)に全国的に雨となりそうです。
ところで、今年のGWは、「マークだけの天気予報はダメだな」とあらためて思いました。
気象庁の週間予報では、GW後半は「晴れる日が多い」と読みとれる予報が一時、出ていました。おそらく、元にしているコンピューターの計算で、晴れの時間が長く出てきたためでしょう。
その予報を見て、「GW後半は晴れる日が続く」と認識した人も多いかもしれません。
ただ、上空の流れを見ると、気圧の谷が西から接近し、「安定した晴れが続く」とは言えない状況。高層天気図が読める気象予報士なら、すぐ分かる形でした。「GW後半は、雨の日もある」と解説されていた天気予報も、多かったように思います。
天気マークは、ある意味、強すぎます。
一目で結果を伝えられるというメリットが大きい一方で、その裏にある情報を隠してしまいます。
たとえば、きょう2日時点の週間予報では、5日の東京は「曇りマーク」一つです。
たしかに、5日の雨雲は、南北に縦長の形をした細い雨雲ですので、山地にブロックされて降らない可能性もあります。
ただ、ほんのちょっと雨雲の背が高くなり、山地を乗り越えれば雨です。それくらい微妙です。「曇りマーク」だけを見て、「降らない」と瞬間的に判断するには、ちょっと危なっかしいわけです。
天気予報は、マークや数字だけでは全てを伝えられません。
言葉による解説がセットでない予報は、不完全です。
スパコンの性能が向上しても、出口が狭いままでは、結果的に精度の低い情報になります。
GW後半、特に5日・6日の天気は、それぞれの地域でどういった可能性があるのか、直前まで、テレビ・ラジオ・天気サイト・SNSなどでの言葉による解説に注目していただければと思います。