Google Glassを買って試した
現在、Googleが開発を進めているのが、メガネ型情報端末「Google Glass」だ。2012年の開発者向けイベント「Google I/O 2012」でコンセプトが発表され、その場で2000名限定で先行予約が実施された。筆者もイベントを取材で訪れていたので、予約を申し込んだところ、先日(2013年5月17日)、無事に手元に届いた。価格は1500ドル+税。ここ最近のアベノミクス円安が憎い。
実際に、Google Glassをかけてみるとかなり軽い。通常のメガネのように2枚のレンズはないが、通信機器やバッテリーなどが内蔵されているとは思えないほど、軽くて自然にかけることができる。ただし、自分の場合は普段から目眼をしているので、メガネの上にGoogle Glassをしなくていけないので、ちょっと不自然だ(写真はメガネなしでGoogle Glassを着用)。
Google Glassには右目の前に長方形のガラスが設置されている。ここに映像が映し出され、目の前で地図の検索や写真の撮影などが行える仕組みだ。
目の前に映し出される映像は小さなものだ。しかし、屋外であってもきちんと見える。屋内であれば、かなりハッキリと認識可能だ。装着し始めたころは、目や鼻とGoogle Glassの位置を合わせるのに苦労したが、2日もあれば慣れてしまう。試し初めて3日目だが今ですっかり慣れてしまった。
Google GlassはWi-FiとBluetoothに対応しており、外出先で使うにはスマホを併用する。設定などもスマホの専用アプリから行う。
操作は音声認識と「つる」の部分をスワイプやタップすることで行っていく。操作もスマホのようにすぐに慣れていく。
「OK、Google」といえば、コマンドを受け付けるモードになり「take a picture」といえばその場でガラスの横にあるカメラですぐに写真を撮れる。「record a video」と言えば、ビデオが撮れる。撮影したファイルはTwitterやFacebookで友人に見せることが可能だ。
とにかく、「自分の目線」で写真が撮れるのは、カメラやスマホで撮影するのとはちょっと違った雰囲気があって、かなり楽しい。ただし、「盗撮」と勘違いされないように注意が必要だ。
ほかにも、目的地を検索し、そこまでの道案内(徒歩、自転車、クルマ)をしてくれる。まだ英語しか対応しないので、日本の地名は調べられない。
Google Glassの地図を見ながら街を歩くのもやや危険だが、自転車に乗ったり、クルマを運転するのは、どうしてもGoogle Glassに集中してしまい、かなり危険な行為なので、やめておいた方がいいだろう。
まだ3日ほどしか使っていないが、これほど「未来を感じられるデバイス」は、いままで出会ったことがない。当然、荒削りの部分もあるが、ごく一部の開発者向けに渡されただけの端末であり、製品としての是非を語るのはまだ時期尚早と言える。
今後、このメガネに可能性を見いだし、様々なアプリを作り出す開発者が世界中から現れることだろう。スマホのアプリがそうだったように、優秀な開発者が集うことで、もっと使い勝手がよくなり、いずれGoogle Glassは生活に欠かせないツールになっていくかも知れない。