少人数世帯化は日本と同じ…アメリカ合衆国の構成人数別世帯数の推移をさぐる(2023年公開版)
社会生活を営むための最小構成集団は、一般的には世帯が該当する。一人暮らし、夫婦のみ、夫婦と子供、さらには祖父母も含めた大家族による構成もありうる。そしてその実態は社会全体の構造、変化の指標の一つとなる。そこでアメリカ合衆国の世帯構成人数別の世帯数動向などを、同国の国勢調査局(Census Bureau)の公開値から確認する。
次に示すのはアメリカ合衆国における世帯数の、構成人数別推移。ここでの「世帯」とは、同一居住単位に住む人の集合体を意味する。アメリカ合衆国の人口そのものは増加の一途にあるが(半世紀で2倍近くの増加)、それとともに世帯数も増加している。
一方で多人数世帯の増加よりも少人数世帯の増加の方が勢いが強いのも見て取れる。この半世紀強の間に単身世帯は5倍強、2人世帯は3倍強に増加しているが、5人世帯は2割ほどの増加にとどまっている。
日本の場合は人口の漸減とともに少人数世帯化が起きているが、アメリカ合衆国では人口増加と少人数世帯化が同時に生じている。一方、全世帯数に占める構成人数別世帯数比率動向を見ると、日本と同じような構造にあることが分かる。
少人数世帯、特に単身世帯は大きく増加。半世紀強で比率は倍増し、直近の2022年では単身世帯だけで全世帯数の3割に届きそうな勢い。二人世帯と合わせれば6割を超えてしまう。1960年時点では4割強だったことを考えると、この半世紀強の間に大きな世帯構造の変化が起きていることが改めて確認できる次第ではある。
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