一週間後に南岸低気圧か?関東平野で雪の計算も
一週間後に南岸低気圧か?
今週は再び冬将軍が南下し、西高東低の冬型が強まります。
先週ほどの大荒れとはならない見込みですが、それでも北陸を中心に、大雪や吹雪のおそれがあり、しかも21日(金)頃まで、比較的、長丁場の荒天となりそうですから警戒が必要です。
そして日本海側の荒天が一服するちょうど一週間後、今週末から来週のはじめにかけて、日本付近を低気圧が通過する計算となっており、しかも日本の根幹をなすGSMモデルでは、上図のように、冬季に関東中心に太平洋側にも降雪をもたらす南岸低気圧が通過する計算となっています。
降水の主たる期間としては、西日本で23日(日)午後から24日(月)午前中にかけて、関東など東日本では24日(月)と計算されていますが、雪になる可能性はどれくらいあるのでしょうか?
雪をもたらす下層寒気が関東へ?
今度は太平洋側で雨か雪かのおおまかな目安となる上空1500メートル付近の寒気(下層寒気)の予想をみてみましょう。
平地でみぞれを含めて雪の可能性が出てくるのが0度以下で、-3度以下ならば、雪の可能性がかなり高まることになります。
まず西日本をみると0度線は日本海沿岸まで北上していますので、平地では雨が主体の可能性が高く、雪になりそうなのは標高が高い中国地方の山地が中心とみられます。
一方、東日本をみると、東海地方は0度以上ですが、関東地方は0度以下の寒気にスッポリと覆われ、しかも北からは-3度以下のラインがくさび状に流れ込む予想です。
東京都心の予想値をみてみると、上空1500メートル付近で-2度前後、また上空500メートル付近では1度前後と予想されており、雨が主体とも、雪が主体ともなり得る微妙なラインとなっています。
ちなみに東京の八王子やさいたまでは、上空500メートル付近の気温が0度程度より下がる計算となっており、東京の多摩地方や埼玉以北では雪が主体で降る可能性が高い計算となっています。
このようにGSM単独による計算では関東では雪が心配される(積雪も)状況となっていますが、種々の計算では、まだこの低気圧の通過する位置などにかなりのばらつきが生じています。
アンサンブル予報ではまだばらつき大
上図は、GSMモデルを基本としたアンサンブル予報の結果を簡易的にみたもので、赤い点が低気圧の中心(青い点は高気圧の中心)となりますが、かなりばらついている様子がうかがえます。
たとえば、24日(月)午前9時の予想では、日本海に低気圧を予想しているメンバーがあるなど、まだまとまりにかなりかけている状態です。
ただ前6時間で1.5ミリ以上の降水確率をあらわす青色領域をみると、西日本から東日本の太平洋側を中心に50%以上の所が広がっており、平均すれば南海上を低気圧が通過する可能性が高いことをあらわしています。
ちなみに諸外国の計算をみると、やはり日本の南を通過する低気圧が多く、むしろかなり離れて通るため、降水域がかからないような計算も見受けられる状態です。
まだ低気圧の通過は一週間程度先で、計算もかなりばらついていますが、上述したGSMのような南岸低気圧の通過となれば、関東平野では、内陸を中心にまとまった降雪となる可能性も考えられますので、最新情報に注意していただきたいと思います。