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福岡有数の低価格店は〈博多の有名豚骨ラーメン店の味をそのままに〉日常に寄り添った「安くて旨い」を貫く

RAMEN ANTENNAラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

開業して30年近く、低価格路線を維持してきた〈18(いっぱち)ラーメン〉は、コストパフォーマンスだけでなく、ラーメンの味そのものの美味しさを実現した地元民から支持され博多ラーメン店。来年には創業60周年を迎える名店「一九ラーメン老司店」と変わらない味を、現在(2024年5月)一杯「300円」という低価格で味わうことができるお店だ。

今現在の〈18ラーメン〉店舗構成は、1号店となる福岡県福岡市博多区博多駅南の〈18ラーメン博多駅南店〉、同春日市の「大土居店」、同糟屋郡須恵町の「須恵店」、同飯塚市の「上三緒店」の全4店舗体制。その運営母体となるのが1965年(昭和40年)創業で福岡県福岡市南区老司にある博多ラーメン店「一九ラーメン老司店」。いつも行例の絶えない地域を代表する老舗の大人気店で、そのお店の系列店(セカンドブランド)になるのが〈18ラーメン〉だ。

お財布に優しい地元の博多ラーメン

2024年5月現在の「ラーメン」のお値段は一杯=300円という驚きの低価格。実はちょっと前までは一杯=280円、さらに10年ほど前は一杯=250円だった時代もあり、おそらくその当時としては、福岡市内の「安くて旨いお店」の中でも屈指の低価格のお店だったと記憶している。(※別格として10年ほど前に閉店した「100円ラーメン」で有名だった福岡市南区野間の「勝龍軒」というお店があった)

この日、訪れたのは営業開始直後の〈18ラーメン博多駅南店〉。住所的には「博多駅南」という立地で、住宅地とオフィスが混在する博多駅からは少し離れた場所になる。もともとはパチンコ店の併設店(現在は閉店しドラッグストアになっている)で、店舗の上階にある有料駐車場へ車を停め、1階に降りるとその店舗がある。パチンコ客用の名残で、券売機が建物の中の通路と店舗の外の2ヵ所にある。店先には「創業50年」と記された大きな看板があり、長い間掲示されているが、その母体となる「一九ラーメン老司店」自体は、先に記している通り間もなく60周年を迎える歴史あるお店。

6月から値上げするというニュースも

券売機での選択は「一九老司」のメニューにはない「半熟味玉ラーメン」にキクラゲをトッピングする組み合わせ。これでちょうどワンコインの500円という驚きの破格値。ただ、券売機横の貼紙で「価格改定のお知らせ」があり、2024年6月1日より、一部メニューの価格を変更する旨のお知らせとなっていた。

一瞬『え?』と思いつつも、その内容を見てみると「ラーメン」一杯が300円→310円で、その他のラーメンも+10円となっていて「黒豚チャーシューメン」450円→510円、「肉ダブル」600円→710円、「肉トリプル」750円→910円という内容で、黒豚チャーシューメン以外は、大勢に影響はなさそうな値上げになっている。

そもそも「一九老司」の美味しいラーメン1杯が、500円という低価格であり、それと同等の味の〈18ラーメン〉だから、1杯400円になったとしても、全然ありがたいと思う今日この頃。それなのに僅か「10円」の値上げにとどめるという優しさにあふれた設定価格になっている。そういった意味では、あくまでも地元の日常に寄り添った感覚で「安くて旨い」を実現していること自体、大変だろうけどありがたいことだと思う。

地元の日常に寄り添う博多ラーメン

店内に入ると開店直後だったこともあり、まだ先客は少なく、小学生の男の子三人組のみで、黙々とラーメンを啜っているという地元感あふれる光景。それを横目にカウンターの端っこに着席し食券を渡しながら麺の硬さはいつもの「カタ」で注文。待つことしばし。小学生三人組の一人が替玉を「ヤワ」で注文しているのを見て、お、やるなぁ(お父さんがラーメン好きなのかもなぁ…とかを想像)と感心していたところに注文の「ラーメン」が配膳された。

その味は、昔懐かしい純粋でまろやかな甘みと塩味のバランスが整った豚骨スープで、こだわりの「自家製麺」との相性も抜群によく、さすが、安いだけではない名店「一九老司」仕込みの味と思わせる逸品。

近年の物価高騰の影響により、原材料費などの仕入れ部分の価格が上がり続け、未だに高止まりしない状況。しかも家賃や人件費も上がっている状況下で、今や飲食店が価格を据え置きにすること自体が困難な時代となっています。

それでも「安くて旨い」ラーメンの提供をあきらめない理由があるとするなら、「一九老司」をはじめ、その流れの〈18ラーメン〉も同様、常に地元の方や近隣にお住まいの方々の日常に寄り添ったお店だからだと思います。そしてまた、ふらりと訪れ「安くて旨い」ラーメンを日常的にいただける幸せを感じられる、まさに地元の名店です。

18ラーメン博多駅南店

住所  :福岡県福岡市博多区博多駅南6丁目8-1[地図
営業時間:11時00分〜21時00分(O.S.20時45分)
店休日 :不定休 ※要確認
駐車場 :近隣有料専用駐車場あり

ラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡の片隅で日常食としてのラーメンを啜り続け、日々頭の中でグルグルとラーメンが廻っています。一日一麺、週間9麺、毎年450麺ほどを食べています。福岡の地元民が日々食べているラーメンをできるだけ多くの方に知っていただきたいという想いから肩肘張らない感度緩めな『ラーメンアンテナ』をお届けしています。少しでも福岡での麺活の参考になれば幸いです。〈 Horii Koji 〉

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