関東平野部の雪、8日(金)はちらつく程度から積雪の可能性まで不確実な状況
南岸低気圧と下層寒気の兼ね合い
上図のように、今夜5日(火)からあす6日(水)にかけて、太平洋側に雨や雪を降らせる南岸低気圧が通過する見込みです。ここで上空1500メートル付近の下層寒気が強まれば平地でもみぞれや雪になるパターンですが、今回平地で雪の可能性が高まる-3度以下の寒気は、東北南部付近まで北上するため、雪になるのは主に標高が高い山地や山沿いが中心となりそうです。
ただ8日(金)頃は、伊豆諸島付近に再び低気圧が発生し、これに伴う降水域が関東へ広がるとともに、-3度以下の下層寒気が関東付近へ南下する予想で、平野部でもみぞれや雪となる可能性が十分に考えられる状況です。
あす6日(水)にかけては、山地や山沿いで湿った大雪に
きょう5日(火)午後から関東甲信の山地や山沿いで雪となり、強い雪を伴いながら、あす6日(水)午前中にかけて降り続く見込みです。多い所では30センチ前後の降雪となり、箱根や奥多摩、秩父などでも10センチ前後の降雪となる所がありそうです。積雪による交通障害や路面の凍結に注意・警戒が必要です。なお東京都心など、平野部では冷たい雨となるでしょう。(気象庁発表の気象情報)
8日(金)は関東平野部でもみぞれや雪に
そして平野部でも雪となる可能性があるのが8日(金)です。
未明から明け方には南部から降水域が広がり、朝の通勤通学の時間帯は、東京都心、横浜、さいたまなどでも雪が交じり、内陸へいくほど雪が主体となる予想です。ただこの降水域がどれくらい広がり、どれくらいの降水量になるのか不確実な状況です。
ちらつく程度から積雪の可能性まで考慮
上図は50通り程度計算されているアンサンブル予報の一部を抜粋したもので、8日(金)午前9時までの3時間の降水量を示しています。
一番左側のモデルが降水強度が強まる計算で、3時間に10ミリ以上の黄色が広がっていて、このような降り方をすれば、一気に積雪が生じてもおかしくありません。真ん中のモデルが降水強度が中位の計算で、3時間に5ミリ前後の濃い青色が広がっていて、気温の低下によっては、雪化粧する可能性も考えられます。この中位の計算が今のメインストーリーとなっています。
一方、一番右側のモデルは降水強度が弱い計算で、3時間で数ミリ程度と、雪になってもちらつく程度の降り方とみられます。なかにはこれよりもさらに弱く、降水域がほとんどかからないようなモデルも存在しています。今後どの程度降水域が広がり、どの程度の降水量になるのか、あるいは下層寒気の兼ね合いにも注目です。