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【京都市】左京区 日本の音楽の祖であり『呂律が回らない』の語源となった大原の呂川と律川!

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

調子がはずれた時に使う「呂律(ろれつ)がまわらない」という言葉の語源があるのをご存知でしょうか?

”京都大原さんぜんいん〜”という歌で有名な、大原三千院。

私も年に何度も訪れる自然いっぱいの素敵な場所です。

大原の里に流れる呂(ろ)川と律(りつ)川にその「呂律(ろれつ)がまわらない」の語源があると聞きました。

大原三千院を挟む二つの川があります。

それが、呂川(ろせん)と律川(りっせん)です。

朱色が綺麗な橋が架けられています。

その正面には、仏教声明の発祥といわれる『勝林院』があります。

声明の聖地とされています。

独特の旋律を持つ声明とは、とはお経の偈頌(げじゅ)(教えの内容を詩の形式で表した部分)に節を付けて唱えるものです。
独特の旋律はその後、浄瑠璃や謡曲、長唄など日本の古典音楽、さらには民謡、歌謡曲に至るまで、全ての音楽の元となったと伝わります。

声明の音階を上手に取れない修行者の様子を 「呂律が回らない」といったんですね。

そのため、舌が滑らかに動かないために話しにくく、言葉が不明瞭になる状態のことをいいます。

三千院の両側に流れる小川をそれぞれ「呂川」「律川」と呼びます。

律川上流には有名な「音無の滝」もあります。

「呂」も「律」も日本における代表的な音楽の元に関係していることを知ってびっくりしました。

自然と芸術の融合が感じられる場所ですね。

京都 大原 呂律川
京都府京都市左京区大原勝林院町

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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