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【FIBAバスケットWC】アイザック・フォトゥ「戦いは本当に厳しい。でも、やれると信じている」

青木崇Basketball Writer
万全には程遠い状態ながらもタフに戦い続けるフォトゥ (C)FIBA

 ニュージーランドはこの2年弱で、アジアカップとワールドカップ予選でヨルダンと3度対戦。2勝1敗と勝ち越していたものの、ヨルダンのパスポートを取得した元NBA選手のロンデー・ホリス=ジェファーソンの39点という大爆発によって、ニュージーランドは4Q序盤の11点リードを土壇場で追いつかれてしまう。

 しかし、ペロ・キャメロンコーチから「彼は素晴らしいリーダー。我々にとってはとても大事な存在だ」と評価されるアイザック・フォトゥは、試合終盤から19点、10リバウンドと奮闘していたヨルダンのアマド・ドワイリとマッチアップ。延長の5分間でほとんど仕事をさせなかっただけでなく、1分20秒にはリードを6点に広げるレイアップを決めていた。19分49秒間で11点、5リバウンドを記録し、宇都宮ブレックスでもお馴染みのタフさでニュージーランドの勝利に貢献したフォトゥが、試合後の取材エリアで1対1のインタビューに応じてくれた。

Q 非常に大きな勝利でした。ニュージーランドにとってどんな意味がありますか?

「我々にとってはすごく大きな試合だった。次のラウンドに進むこと、ギリシャに勝つチャンスを得るためには、この試合はとても重要なんだ。延長戦に突入してしまったけど、我々がどんなチームかを改めて学ぶことができたと思う。ヨルダンはいいチームだし、非常に厳しい状況に直面したが、幸運にも最終的に勝利を手にすることができた」

Q 100%のコンディションでないのは確かだと思いますが、ここまでの調子はいかがですか?

「悪くない。試合に出たら100%の力を出し切るようにしている。たとえ身体の状態が100%じゃなくても、ワールドカップの試合なら当然アドレナリンが出るし、私はチームのために必要なことをやるだけだ」

Q これはあなたにとって3度目のワールドカップで、このチームは過去2回よりもいい結果を出し、ペロ・キャメロンコーチが現役時代に成し遂げたベスト4進出という偉業に近づける可能性があります。それについてはどう感じていますか?

「そうだね、一昨日のアメリカ戦の前半を見た人ならわかるはずだ。もちろん、(次の)ギリシャはとてもタフなチームだし、もし勝ったとしても、次のチームはもっとタフな相手になる。ワールドカップでの戦いは本当に厳しいんだ。でも、自分たちはやれると信じている」

Q 昨夜の日本対フィンランド戦を見ましたか? あの結果はニュージーランドにとってもすごく刺激になったのでは?

「そう思う。昨夜の試合で観客が泣いているのを見たけど、すごく嬉しかった。日本を応援するみんなのことを思うと、本当にハッピーな気分になったよ」

4Q終盤から延長にかけては、ヨルダンのアマド・ドワイリと激しい攻防を繰り広げたフォトゥ (C)FIBA
4Q終盤から延長にかけては、ヨルダンのアマド・ドワイリと激しい攻防を繰り広げたフォトゥ (C)FIBA

Q ヨルダン戦のあなたは延長で貴重なショットを決めたことや、司令塔のシェーン・イリがビッグプレーを連発したことをどう思いますか?

「多くの選手が試合の終盤で活躍したと思う。延長戦にもつれ込んでしまったのは本当に大変なことだったけど、そこから僕たちはステップアップできたから勝つことができた。だから、それについては満足している」

Q ブレックス・ネーションの人たちにメッセージをお願いします。

「いつもネットでブレックスのファンからメッセージをもらったりしているんだけど、私がいつも言っているように、彼らはBリーグで最高のファンだ。ブレックスに戻って、Bリーグのシーズンでプレーし始めるのが待ちきれない。Thank you.」

Basketball Writer

群馬県前橋市出身。月刊バスケットボール、HOOPの編集者を務めた後、98年10月からライターとしてアメリカ・ミシガン州を拠点に12年間、NBA、WNBA、NCAA、FIBAワールドカップといった国際大会など様々なバスケットボール・イベントを取材。2011年から地元に戻り、高校生やトップリーグといった国内、NIKE ALL ASIA CAMPといったアジアでの取材機会を増やすなど、幅広く活動している。

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