#がんばれ就活生|大混乱の就活市場で聞こえる「どうしたら?」に応える21就活で向き合うべき5つのコト
新型コロナウイルスの影響は就活市場に直撃している。リクナビの合同説明会中止を皮切りに全国的に就活イベントや会社説明会が中止・延期となっている。面接もWEBに切り替えるなど企業は対応に追われている。
21就活の進捗想定が大きく崩れ、情報は錯綜し就活生はどうしたらよいのか?誰に相談をしたら良いのか?も分からず日々不安と闘いながら先の見えない就活を続けなければならないこの状況は2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災以来だと表現する人も少なくない。それほどの混乱だと言える。
「コロナで就活終わった」「説明会なくなってどうしたら良いのか?」
SNSでは就活生の不安が至る所でつぶやかれている。合同説明会や会社説明会で幅広く企業研究をしようと考えていた就活生達は企業と出会う、直接感じるという機会を失ってしまったのだ。またこの大混乱で就活生達は大きく3つの属性に分かれていることも明確になった。
・昨年夏からしっかり企業リサーチを繰り替えして準備は出来ている/既に内定を獲得している
・インターンシップなどの経験を踏まえて3月から本格的に仕上げに入ろうとしていた
・3月1日のナビサイトオープンが就活解禁だと認識していた
大混乱でもナビサイトはいよいよオープンへ
21就活市場は大混乱している中で3月1日に例年と変わらずナビサイトはオープンする。このまま情報が少ない中でナビサイトの情報で企業選択をして選考に進むという流れになると「超ミーハー就活」に陥り、大手・ブランド企業の買い手市場は加速しオリンピック前では就活を終えれない就活生の層が増加することが想定される。そして秋採用という予定もしていなかった長期戦になる。
こんな時だから向き合うべき『新しい就活』
新型コロナウイルスの影響が直撃している就活市場ではまさに目を向けて欲しい価値が『新しい就活』だ。社会、ビジネス、企業の表面的な情報だけで自分の未来を創造して「これがやりたい」のWANTを探して、企業に合わせたPRを用意して内定を獲得すると情報があまりに少なく、結局は企業の規模を含めたブランド、福利厚生などで判断をしてしまう。30年変わらない早期離職率、リアリティ・ショック、就活の後悔に近づくための行動を取っていると言った方が良いだろう。
「どうしたら?」に応える21就活で向き合うべき5つのコト
合同説明会中止、会社説明会見合わせ、社員接点減少の21就活をどう勝ち抜くかのポイントをまずは5つにまとめてみた。就活生は必読であり周囲のサポーターも就活最前線のアドバイスとして理解を頂きたい。
1【ナビサイトとの向き合い方】
いよいよ3月1日にオープンになる就職ナビサイトをただの求人情報という捉え方をしてしまう就活生が大半です。まず大事なのは「リアルなからくり」です。就活生は自分事で考えてみて下さい。
なぜ?ナビサイトは学生の登録料がないのですか?つまりナビサイトの運営会社は就活生からではなく新卒採用の求人を掲載している企業から掲載料をもらっているということです。となると、大きな投資をする企業からすれば「しっかり就活生にPRをしたい」という費用対効果を考えるのがビジネスの世界です。
就活生はその求人情報を閲覧しているのですから、企業のマイナス情報を得ることは難しいということ。もっと言えば企業のほんの一部の情報だけが綺麗に整理されて魅力化されているということ。
となると、21就活はナビサイトに頼ることが多くなるように思えるがそれは間違いです。『ナビサイトに載っていない情報は何か』という基準として上手く利用することが良いでしょう。
本来、就活生が欲しい情報は『入社後のリアル』です。たとえば、
・そもそも企業はどこからお金を得てどのような流れで業績を作っているのか?
・顧客はどんな業界でどんな人達が多いのか?
・新規事業計画、将来性
・東京オリンピックの影響は?
・属している業界の未来、2050年は存在しているのか?
・その企業では何が得られるのか?どんな力が必要なのか?
・リアリティ・ショックは感じるのか?早期離職状況は?
・お金を含めたナビサイトに掲載されていない福利厚生
などの情報がないと意志決断には至らないはず。ナビサイトを表とするならば自分が欲しい裏の情報を整理する意味でナビサイトを読み込むことがポイントなるのです。
2【合同説明会中止との向き合い方】
まず合同説明会が中止になることで得られないことを整理したい。
・興味のあった企業の人事と直接会うことで雰囲気を感じる、ネットでは得られなかった情報収集
・インターンシップやこれまでの情報では知りえなかった業界・企業との出会い
・就職活動が本格的になったという体感と自分の戦闘モードへのスイッチ
大きくこのあたりだろう。とはいえ21就活では合同説明会が復活することは現実的ではない。
じゃあどうする?に対してのアプローチはシンプルです。
・エビデンスのしっかりとした「業界地図]」でビジネス社会の概観、仕組み、トレンド、主なプレイヤーと企業の繋がりを学ぶ。当然そこには市場の勝利性、グローバル化、キャリア、得られるスキルと汎用性、希少性までは基本としてインプットしたい。
・すでに就活支援事業を手掛ける企業が「WEB合同説明会」を緊急で立ち上げている。そんなツールをチェックして視野を広げるのは効果がありそうだ。月間100万人が利用する就活口コミサイト「ONE CAREER」を運営する株式会社ワンキャリアは3月1日より緊急企画として「3月毎日配信・ONE CAREER説明会LIVE」をYouTube上で実施すると発表しており就活生の不安を取り除く企画になりそうだ。
・就活エージェントで就活支援(doda新卒エージェント、キャリタス就活など)を受けることや企業からダイレクトにスカウト(OfferBox、dodaキャンパスなど)を受けるという新しい採用手法を活用することも21就活では特に効果が得られるだろう。
企業と出会う機会が少ないからこそ「知ってるから」の選択には危機意識を持つこと。社会の変化や自分の未来、市場価値といった企業選択をする際のベースになるポイントを抑えることが何よりも重要です。
3【ES(エントリーシート)との向き合い方】
近年の就職活動におけるES(エントリーシート)は就活生の中で「人事は本当にES読んでる?」という疑問が大きくなっていた。答えは企業によって異なるが正しく、
・学歴フィルターで落ちる学生に「ES失敗した」と思わせるためのツール化している企業
・人事は読まないが面接官が面接で何を聞くかのネタ探しで使用する企業
・しっかり読み込み面接に呼び込むかの判断から評価内容に盛りこむ企業
・AIにかけて書類選考のツールとしている企業
などさまざまだ。
ところが21就活の混乱状況は企業も同じで学生集客や見極めが難しい。つまり少しでも可能性を広げたいという点でESチェックの仕方が変わる企業も出てきている。そこを考えるとESは添削をして誰もが書くような就活生っぽさでは差別が出来ない。人事の目にとまるESにする必要があり、それは人事が学生を評価するポイントがしっかりと整理されているかということ。
ESはガクチカでは評価されない時代です。企業は就活生の持っている「能力と価値観」を知りたいのです。なぜならばそこで入社後の活躍イメージを持つためです。つまりアプローチとしてはまず自分が現時点で持っている社会人基礎力に対しての比較として、持ち合わせている能力を明記すること。そして、その根拠を過去の経験と紐づける。
どんな価値観を持っているか?さらには価値観の多様化はどんな経験から積み上がっているのか?というストーリーを基本に出来ないととESとしては価値がなくなってしまうのです。
学生時代に「これと言った経験がないんです」という相談は多い。とはいえ、上記に記載したように人事は学生の経験を聞きたいわけではないので「能力と価値観」を軸に整理していくことが重要なのです。さらには志望理由も時代は変わっていて、学生の「〇〇がしたい」は評価されるポイントではなく「〇〇が出来る」というアプローチが基本となります。そして、過去ではなく未来から考える事。それが最前線にある未来志向型の就活なのです。
4【自己分析との向き合い方】
まずはっきり理解をして欲しいのは、入社後のリアリティ・ショックやミスマッチ、早期離職、就活後悔の要因は「自己分析就活」だということ。就活生は冷静になって固定観念を取り外して欲しいです。
「今の性格や価値観は5年後、本当に変わらない?」
と質問するとYESとはなりません。極稀に「絶対変わらない!」という就活生がいますが新しい環境で関わる人が変化して自分自身が成長している中で学生時代の性格と価値観が変わっていないというのは考えにくく、そもそも価値観の多様化が出来ず、凝り固まった視野という人になり社会で活躍出来ない典型的な状態です。
つまり、今必要なのは「未来志向」を軸に今の一歩を判断していくことなのです。シリコンバレーの学生が文系・理系問わず機械学習に興味を持ち、学んでいるのはAIの時代が来るという未来志向から判断した今の選択がなのです。
日本の就活も全く同じで10年、20年先の市場予測の中で自分にはどんな力が必要なのか?何を必要としているのか?を可視化することが業界や職種選択をしていく基本なのです。
自己分析(自己理解と考えた方が良い)は人に自分を紹介する時の素材でしかありません。その素材は過去にしかないので、「過去の棚卸」としては是非実施して欲しいです。
その中で「好きの因数分解」をおススメします。就活は自分の好きを探して仕事を選ぶことが多いですが、就活を後悔するほとんどの社会人の反省は学生時代の好きを仕事にしたからという声です。
上記に記載したように社会に入って性格や価値観が変わる中で「好き」も変化するのです。社会人が「言う好きを仕事に」とは意味が違うということです。
<好きの因数分解>
スポーツが好きだからスポーツメーカー/人が好きだから人材ビジネスのような考え方ではなくスポーツが好きなのはなぜ?の中にある人との関わりやチーム、プロセス、工夫、達成などの因子が必ず出て来ます。
それを実現できる、または感じられる環境は冷静に見るとスポーツメーカーではないことが気づくという考え方です。とはいえ、社会、ビジネス、業界・職種の理解が必要になるので知識がどれだけ重要かと言うことがここでも理解出来るのです。
5【面接対策との向き合い方】
多くの企業が面談や面接をWEBに切り替えています。直接会って伝わる印象と違ってしまうのがWEBの怖さ。究極ですが人は相手の身長が分からないと印象が作りにくいという点もありますがWEBでは慎重が分かりません。
とはいえ、WEBでもこの混乱が収まった後の直接面接でもしっかり自分を評価して欲しいという中で就活生は「面接対策」を頑張るのですが、ポイントは「3ESとの向き合い方」の内容になりますが、人事は面接で目の前にいる学生を評価しているわけではありません。
目の前の学生からいかに入社後のイメージを出来るかという要素を探すかという点で多くの質問を投げかけるのです。ガクチカ/夢/志望理由を聞けば、その内容ではなく就活生のプレゼン能力、理解力、思考力、人柄はほぼ分かって来ます。
就活生はその部分をしっかり伝わるように準備をすることが本当の「面接対策」です。綺麗なストーリーや志望理由は全国の就活生が準備してくるので差別化にはなりません。
また、「面接対策」で忘れてはいけないのは自分の「癖(くせ)」を認知すること。緊張した時に出る体の動きや不自然な目の動き、口癖などコミュニケーション時に違和感になるものは入社後のイメージがマイナスになるので、面接対策で認知して克服するようにしましょう。
こんな時だから正しい情報を得る重要性
就活生と日々話をする中で感じるは「不安」です。
目の前の就活が不透明、先も見えない、就職そのものに対して不安が大きくなるという流れでしょう。21就活は突然新型コロナウイルスの影響で市場が変わったので不安を感じのは当然です。
ただ、不安で立ち止まって愚痴を吐露しても何も始まらないことを客観的に向き合って欲しい。
まずは『21就活で向き合うべき5つのコト』をじっくり整理して自分事に変換してみることからリスタートして欲しい。
不安は少しずつワクワク、期待、希望に変わってくるはずです。
周囲の先輩や就活最前線の理解がない大人からの情報ではなく自分の目利きの中で就活に利害関係のない且つ市場の理解のある大人からしっかりと正しい情報を得るようにして下さい。
今だからこそ社会性を高め、興味のない分野にも目を向けて社会・ビジネス・キャリアの情報を沢山手元に集めてみましょう。
人は情報が集まれば必ず思考が始まるので、見える世界は変化します。
こんな時だからこそ前を向いて未来を切り開きましょう!
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