「鬼滅の刃」の「無限列車編」“再放送”でもツイッターのトレンド1位 でもガッカリする声も
アニメ「鬼滅の刃」のテレビ版「無限列車編」の第2話が放送されました。先月放送されたアニメ映画「無限列車編」の実質再放送ながら、ツイッターのトレンド1位になるなど、さすがのパワーを発揮しました。しかし、アニメが新作と誤解したり、“再放送”であることを知らずに、ガッカリする声も少なくありませんでした。
今一度「おさらい」すると、テレビ版「無限列車編」の新作エピソードは、第1話のみです。第2話からは新カットを追加した“再放送”バージョン。本当の新作は、12月5日から放送される「遊郭編」です。
それを理解しているファンは、テレビ版「無限列車編」の新オープニングやエンディングを楽しんだり、追加カットに喜んでいました。ただし「鬼滅の刃」は、コア・ミドル層だけでなく、ライト層も見ています。事前情報を飲み込めないまま「つい半月前に放送したのに、テレビで”細切れ”にしてやるの?」と言う人もいたわけです。
なぜ誤解する人がいたかと言うと、9月25日のテレビアニメの放送日発表時にストレートな説明を避けたからです。公式サイトの説明を引用します。
キチンと説明はしているのですが、行間をそれなりに読み取る必要があり、「早とちり」する人もいるでしょう。まあ、制作側からすると新カットも入れ、オープニングやエンディングも入れ、再編集をしています。「実質的に同じ内容です」とわざわざ言うのは避けたいのは、無理のないことです。そして公式サイトでテレビ版の「無限列車編」の「制作意図」をこれだけ丁寧に説明するということは、誤解される可能性がある予測をしているともいえます。
せめて発表を受けた各メディアの記事で「無限列車編」のアニメ映画とテレビアニメの内容が「実質的に同じ」であることを、第三者的視点から分かりやすく説明できればベターでした。ただ、わざわざ「ほぼ同じ内容です」と書いて盛り下げるよりも、すごさを強調した記事になりがちなわけでして……。
裏返せば「鬼滅の刃」が、アニメに詳しくない広い層に浸透・波及している証(あかし)とも言えますし、それだけ情報をキチンと幅広い人に伝えるのは難しいのです。むしろ「鬼滅の刃」は、他とは違う「別格の存在」で、今風にいえば視聴者の”ダイバーシティ(多様性)”を示しているとも言えるのでしょう。
なお12月5日放送開始の新作「遊郭編」に向けて、午後11時15分という時間帯で視聴習慣をつけてもらうのが、テレビ局の狙いとなります。そして第2話以降の実質再放送バージョンのテレビアニメ版「無限列車編」で、どこまで視聴率をキープできるかも気になるところです。
なおツイッターのトレンドは、トップになった「#鬼滅の刃」以外にも、「オープニング」「エンディング」「新規カット」など関連ワードが次々ランクイン。「鬼滅の刃」とネットとの相性は抜群です。