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NFL選手会がトランプ大統領の批判発言に応じるPVを製作

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
トランプ大統領が批判を続けるほど結束力を増しているNFL(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ドナルド・トランプ大統領のNFLへの批判が止まらない中、NFL選手会が28日、ツイッター上にPV動画付きメッセージを投稿した。

 メッセージは「我々は出身、信じるものに関わらず結束している。お互いを尊重に、お互いのために闘っていく」というもので、PVで選手会の主張を繰り広げている。

 PVは、今回の騒動の契機となったトランプ大統領が22日に行ったNFL選手を批判する演説から始まる。その後この批判演説に関連した、NFL選手、リーグ関係者、メディアらの反応、意見をフラッシュバックさせながら次々に紹介していく構成になっている。そして最後に「STATUS OF THE UNION」(組合のステータス)という字幕で締めくくられている。このPVからも明らかなように、選手会は今後も一致団結して対処していく姿勢を示した。

 選手会のみならず、リーグ自体もトランプ大統領への対抗策を討議している。AP通信が28日に伝えたところでは、ロジャー・グッデル=コミッショナーは26日、ニューヨークにあるリーグ本部にオーナー、選手、リーグ重役を集め秘密裏に会合を開いていた。

 ミーティングに参加しジャイアンツのジョナサン・カシアス選手によれば、5チームから計8人の選手、ジャイアンツ、スティーラーズ、ペイトリオッツを含む複数人のオーナーら総勢25人が集まり、約2時間にわたり討議された模様だ。同選手は「様々な意見が出されたが、具体的に何かを決定したわけではない。ただ建設的なミーティングだったと思う」と感想を述べている。

 リーグ広報によると、コミッショナーは今回のミーティングがオーナーたちとともに選手たちから直接意見を聞くことができ有意義だったと考えている一方で、あくまで非公式の場でありミーティングの内容は非公開なものと説明している。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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