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背番号を変更した選手たち。2021-2022パ・リーグ編。吉田正尚は「2つの背番号で首位打者」なら…

宇根夏樹ベースボール・ライター
吉田正尚 AUGUST 2, 2021(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 パ・リーグ6球団のうち、埼玉西武ライオンズ以外の5球団には、移籍はしていないものの、昨年とは違う背番号の選手がいる。調べたところ、計15人が見つかった。支配下から育成となった選手は含めていない。彼らは、再び支配下選手になれば、背番号も変わる。一方、育成から支配下となった選手は含めた。森遼大朗(千葉ロッテ・マリーンズ)がそうだ。「123」だった背番号は、約半分の「62」に変更された。昨年、森は、二軍で20試合に登板して10勝5敗、115.1イニングを投げて防御率3.20を記録した。ファーム日本選手権でも先発マウンドに上がり、7イニングを無失点に封じた。

筆者作成
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 15人中12人の新たな背番号は、昨年、別の選手がつけていた(千葉ロッテの「1」だった清田育宏は、5月に契約解除)。「9」から「10」に変更の大城滉二(オリックス・バファローズ)は、「10」をつけていたアダム・ジョーンズの退団に伴い、2019年まで使用していた背番号に戻した。

 一方、吉田正尚(オリックス)が背負う「7」は、2016年まで糸井嘉男(現・阪神タイガース)が使用し、その後は誰もつけていなかった。これは、阪急ブレーブス時代に福本豊が使用していた背番号でもある。ちなみに、糸井は阪神でも「7」をつけている。

 過去2年とも首位打者の吉田は、背番号「7」でもそうなれば、同じ球団の2つの背番号で首位打者を獲得した、史上3人目の選手となる。これを達成しているのは、鈴木尚典青木宣親(東京ヤクルト・スワローズ)だ。横浜ベイスターズで1997~98年に首位打者の鈴木は、1997年が「51」、1998年は「7」を背負ってプレーした。ヤクルト/東京ヤクルトで首位打者3度の青木は、最初の2度(2005年と2007年)が「23」、3度目(2010年)は「1」だった(メジャーリーグから戻った2018年以降は「23」)。2人とも、背番号を変更した最初のシーズンに首位打者を獲得している。

 なお、小島和哉(千葉ロッテ)と渡邊佑樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)の新たな背番号は、どちらも2020年に使用されていた。千葉ロッテの「14」は大谷智久、東北楽天の「79」はコーチの笘篠誠治がつけていた。

 今年の背番号については、こちらでも書いた。

「現役選手の「背番号」。12球団で使われているのは…、12球団で1人だけなのは…」

「背番号が一桁の選手だけでラインナップを組める球団はあるのか。12球団のうち…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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