極上のぬる湯で時間がとける〜!海水浴帰りにもオススメな日帰り温泉「源泉 駒の湯荘」
旅行・グルメ・おでかけライターのsatochinです。夏といえば温泉! え?と思うかもしれませんが、暑い日に体温前後のぬる湯にゆっくり浸かる心地よさは、一度体験するとクセになります。都内からもアクセスが便利な伊豆の国市にある“ぬる湯の名湯”を紹介します。
ぬる湯の名湯旅館が日帰り温泉として復活
伊豆半島の入口にある畑毛温泉(はたけおんせん)は、400年以上の歴史を持つぬる湯の温泉地ですが、そのさらに奥に駒の湯温泉「源泉 駒の湯荘」があります。
以前は「駒の湯 源泉荘」という旅館でしたが、経営者夫妻が高齢で経営が難しくなり、惜しまれながら2017年9月に閉館が決まりました。が、その後、こちらの温泉を利用していた内海さんが後継者となり、2017年11月、日帰り温泉施設「源泉 駒の湯荘」としてリニューアルオープン。
畑毛温泉と近い場所にありますが、畑毛温泉は弱アルカリ性単純泉で源泉温度は約30度、駒の湯温泉も弱アルカリ性単純泉ですが、PHが9.2あり、メタケイ酸33.5mg、源泉温度は38度と、若干違う泉質です。
自家源泉である駒の湯温泉に入れるのはここだけだったので、こちらが閉館してしまうと、二度とこのお湯に入れなくなってしまっていたのですから、本当にありがたいです。
時間がとけるので3時間券がオススメ
館内に入り、左にある下駄箱に靴を入れたら、右手にある券売機でチケットを購入します。
大人の料金は、90分850円、3時間1,100円、1日券1,600円、延長料金は30分ごとに150円です。
最初に来たときは、90分もあれば十分だろうと850円の90分券を購入しました。ところが、実際入ったところ90分では全然足りませんでした。ぬる湯なので、いつまでも入っていられるのです。3時間券を購入した方が、気持ち的にも余裕ができてゆっくり入れますよ。
もしくは、以前旅館の客室として使用していたお部屋を個室として貸し出しているので、家族や友人、カップルで来た場合は、こちらを利用すると良いでしょう。1日券とお部屋の利用料以外にレンタルのバスタオル、フェイスタオル、浴衣もセットになっていて、利用料金は2人で5,600円〜と、かなりお得です。
写真は2名で6,400円広縁つきのお部屋。3名だと9,000円、4名だと11,200円、5名だと12,000円で利用できます。
オムツのとれていない子どもは湯船に入ることができませんが、受付でベビーバスが借りられます。赤ちゃんも安心して入れる泉質なので、ぜひ、連れてきてあげてください。筆者が利用しているときも、赤ちゃん連れのお母さんが友達と来ていました。
温度の違う16の浴槽
「源泉 駒の湯荘」のお湯のファンが多いのは、温度の違う浴槽があって、いろんな温度の温泉が楽しめるから。
男湯は内湯が5つ、露天風呂が4つ。女湯は内風呂が3つ、露天風呂が4つ。全部で16の浴槽があります。
毎分約200リットルの豊富な湯量があるので、16の浴槽すべてが源泉かけ流しとなっています。源泉は150メートル離れたところに湧いていて、そこからパイプで引いています。
加水はしていませんが一部加温はしています。ボイラー室も見学させていただきました(撮影は不可)。これだけの数の浴槽の温度管理は大変だろうなと思っていたら、月ごとの温度設定が詳細なリストとして記録されていました。各浴槽の温度の違いはほんの数度。そのわずかな違いで極上温泉を楽しめるのですから、この労力には感謝しかないです。
さらに日々の作業が凄い!毎日、閉館とともにすべてのお湯を抜き、浴槽を全部ブラシできれいに掃除。翌朝は4時半にパイプに残っていたお湯を抜き、新たにボイラーで加温したお湯を6時半くらいから浴槽に注いで、10時の開店に間に合わせているそうです。これを内海さんと他2名で行っているというのですから、頭が下がる思いです。
この手間と作業が源泉かけ流しの良い温泉を守っているんですね。
男湯と女湯の違い
男湯の内湯。写真左から温度は37〜38度、38〜39度、39〜40度、41〜42度、37〜38度。
女湯の内湯は左から37〜38度、39〜40度、41〜42度となっています。
男湯の露天風呂は高いところから40~42度、38~39度(源泉の湯)、35~37度(薬草の湯)、34~35度(うたせ湯)。
女湯の露天風呂は手前から35~37度(薬草の湯)、38~39度(源泉の湯)、40~42度、34~35度(うたせ湯)。
薬草の湯は季節によってドクダミやハッカなど薬草が変わります。
露天風呂はどちらも清流と山に面していいるので、新緑がとてもきれいでした。秋はきっと紅葉がきれいなのでしょう。
7月に来たときは、猛暑の中、朝から走り回っていいたせいか、露天のうたせ湯に入って、ぼ〜っと木々を眺めていたら30分が過ぎていました!驚きです!あまりの気持ち良さに、時間がとけてしまいました。お湯がまたやさしい肌さわりで、ふんわりつつみこんでくれるようなんです。
筆者以外も、ぬる湯の中でまるで時間が止まったかのように、微動だせずに入っている人を多く見かけます。ぬる湯の気持ち良さは思考を停止させますね。
本当に一度体験したら、ハマってしまいますよ。
温泉の利用法
内湯と露天風呂がありますが、2つの間には若干距離があります。露天風呂は階段を下りて行かなければいけません。そして、露天風呂には洗い場やトイレがありません。
なので、最初に内湯を利用し、体を洗ってから露天風呂に向かいましょう。
内湯と露天風呂の間は洋服を着て移動します。筆者は簡単に着られるTシャツとリラコを持参しましたが、簡単に脱ぎ着できるワンピースの人も多かったです。
露天風呂は脱衣所のみ。
最後はまた内湯へ。
内湯には飲泉所もありますが、桶も置いてありました。何に使うのだろうと見ていたら、常連さんはあがり湯として最後に全身にかけてから出ていってました。真似して最後に源泉をかけてあがったところ、夜でも肌がとぅるんとぅるんでしたよ。
脱衣所の外に簡単な女性用パウダールームもあるので、お化粧直しなどはこちらを利用すると良いでしょう。
グルメ情報
お風呂上り、無料で利用できるお休み処と湯上り処があります。
また、食事処では丼や蕎麦など軽食もいただけます。(11:30~14:00)
筆者は国産鶏の親子丼をオーダー。なんと内海さん自ら調理してくれました。なんでも、できるんですね。
鶏肉は一度焼いてあって、とっても香ばしい。大きめの玉ねぎも歯ごたえが残っていて、鶏肉との相性ばっちりです。
湯上り処は自動販売機があり、瓶の牛乳もありました。なんと、土肥の「おおきモーモーミクル」ではないですか!こちらは内海さんが好きな牛乳ということで置いているそうですよ。
濃厚な牛乳はお風呂上り、腰に手を当てて飲みたい!
受付横では地元農家さんの朝どれ野菜を販売しています。7月にスイカと胡瓜を買って帰りました。スイカは800円、胡瓜は100円。
家に帰ってスイカを食べようとしたところ、包丁を入れたらサクッと身が割れたくらいパンパン!食べるとシャキシャキの歯ごたえと、溢れる果汁に、無心になって齧りついてしまいました。800円のスイカがそんなにおいしいとは思わないじゃないですか。
後から聞いたところ、函南の特産品平井スイカでした。市場に出せないB級品。B級品といっても皮に傷がちょっとついているとかなだけで、中身は極上品。普通に購入したら3,000円越えの高級スイカを800円で買えたのですから、出会えたらとてつもなくラッキー!
ブルーベリーも人気との事で、8月はブルーベリーを買ってきました。7月は完売していたんです。あっという間に売り切れてしまうので、帰りに買おうとするともう売り切れかも。そんな時は、最初に買っておくと、帰りまで受付で預かってくれます。野菜も要チェックですよ。
伊豆観光の帰りに立ち寄りたい
伊豆縦貫自動車道の大場・函南ICからは車で9分と、東京方面へのアクセスもとても便利で、伊豆観光の帰りに立ち寄るのにもちょうど良い場所にあります。近くには世界遺産の韮山反射炉や国指定天然記念物の柿田川湧水群など、観光スポットもいろいろあります。
これからの季節、海水浴で遊んだ帰りなど、ぬる湯の温泉で疲れを癒してから帰るのもオススメです。ただし、砂などは海水浴場のシャワーで、しっかり落としてから来てくださいね。
源泉 駒の湯荘
住所 静岡県伊豆の国市奈古谷1882−1
電話番号 055-949-0309
営業時間 10:00~19:00閉店 露天風呂18:30まで/GW・7海の日~9月末は、10:00~20:00閉店 露天風呂19:00まで
※受付は閉店30分前まで
定休日 月曜日・他メンテナンスで不定休あり
料金 大人(中学生以上)90分850円、3時間1,100円、1日券1,600円
子ども(3歳~小学生) 90分430円、3時間550円、1日券800円
※夜カラス券(5月~10月・19:00以降) 大人600円 子ども300円
※平日限定1時間(カラスの行水券)大人720円 子ども360円
公式ホームページ 源泉 駒の湯荘(外部リンク)
※撮影は許可を得て営業時間前に行っています。
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