こんにちは。スイーツコンシェルジュの南森エレナです。近年健康志向が高まり注目を集めている「ヴィーガン」。肉や魚、卵、乳製品など動物性食品を使用しないヴィーガン料理は、ヘルシーで罪悪感なく楽しむことができます。今回は、ヴィーガンの食材のみを使用したホテルのアフタヌーンティーを実際に食べてきたのでご紹介します。

東京マリオットホテル「ヴィーガンアフタヌーンティー」

今回訪れたのは、品川駅（高輪口）より徒歩10分の場所にある東京マリオットホテル。2022年4月20日（水）よりホテル1F「Lounge &Dining G」にて「Vegan Afternoon Tea（ヴィーガンアフタヌーンティー）」を販売しています。

コンセプトは、自然あふれる品川・御殿山で愉しむ「Garden Party」。4月〜5月は、春のガーデンをイメージし、春らしいピンクをキーカラーとした可愛らしいスイーツが並びます。

お菓子作りには不可欠な乳製品や卵をはじめとする、動物性食材が一切含まれないスイーツとセイボリーが並ぶこちらは、健康に対して関心の高い方々や、ヴィーガン初心者にも抵抗なくおしゃれに愉しんでいただきたいというシェフ・パティシエの思いから誕生したのだそう。

1段目

早速1段目からご紹介します。左上から時計回りに「ドラゴンフルーツとココナッツのパンナコッタ」、「抹茶のカップケーキ　薔薇仕立て」、「グリオットチェリー入り豆乳ヨーグルトムース」がワンプレートに。

ドラゴンフルーツとココナッツのパンナコッタ

「ドラゴンフルーツとココナッツのパンナコッタ」は、豆乳クリーム、ドラゴンフルーツパウダーを使用したココナッツのブランマンジェ、フランボワーズのジュレがグラスの中に。トップにはいちごやベリーをトッピングした見た目も鮮やかなスイーツです。

乳製品の代わりに豆乳やココナッツミルクを使用しているのが特徴。ドラゴンフルーツの独特の風味に豆乳クリームが合わさって甘さ控えめ。濃厚でまろやかな味わいが楽しめます。

抹茶のカップケーキ　薔薇仕立て

春から初夏にかけて薔薇が見頃の季節。「抹茶のカップケーキ　薔薇仕立て」は、美しく開花した薔薇をイメージした抹茶のカップケーキです。

土台のカップケーキは、豆乳、甜菜糖、米油を使用し、抹茶パウダーを練りこんだふわふわスポンジ生地。その上には、クチナシで色をプラスしたヴィーガンバターのクリームを淡いピンクの薔薇に見立てて絞っています。

ピンクの薔薇は、濃厚でまろやか。ふわふわ生地のスポンジ生地から抹茶の風味がふわりと香り、見た目より軽くて1個をあっという間に食べられてしまいます。

グリオットチェリー入り豆乳ヨーグルトムース

「グリオットチェリー入り豆乳ヨーグルトムース」は、まるで本物のチェリーのようにキュート。2つの赤い実に見立てているのは、豆乳とアーモンドミルクを使用して作ったムースです。つややかな光沢のあるムースの表面には、グリオット（チェリー）をピューレにしてコーティングしています。

グリオットの酸味と甘さ控えめのムースの滑らかな舌触りが優しい味わい。さらに、ムースの中には、グリオットのコンポートが入っているサプライズ。グリオットの味を思う存分味わうことができるスイーツです。

2段目

2段目は、左上から時計回りに「ライスパフとラズベリーのチョコバー」、「豆乳クリームのティラミス」、「抹茶をまとったオーツ麦入りカカオボール」、「米粉クッキー」の4種。

ライスパフとラズベリーのチョコバー

「ライスパフとラズベリーのチョコバー」は、甘酸っぱいラズベリーが香るヴィーガンのチョコバーです。通常のチョコレートには砂糖が入っているため、こちらはカカオマスに米油とグレープシードオイル、アガベシロップを混ぜて作っているのだそう。

ほろ苦いカカオとラズベリーの風味とやわらかい口溶け。ライスパフの軽い食感が楽しめます。砂糖の代わりにメープルシロップを使用しているので甘さ控えめ。甘いものが苦手な方にもおすすめです。

豆乳クリームのティラミス

「豆乳クリームのティラミス」は、まるで本物の植木鉢に見えてインパクト抜群。壺のような器の中には、コーヒーを染み込ませたヴィーガンのジェノワーズ（スポンジ生地）に豆乳のクリームをサンド。ジェノワーズは、米粉や米油を使用して作っています。

その上には、米粉にカカオパウダーを合わせて焼き上げたクッキーがたっぷり入っています。ほろ苦いカカオの風味が香るクッキーはサクサク食感。コーヒーのジェノワーズはチーズを使用していないので、さっぱりとしたティラミスの味わいが楽しめます。

抹茶をまとったオーツ麦入りカカオボール

「抹茶をまとったオーツ麦入りカカオボール」は、コケ玉をイメージしたカカオボール。オーツ麦や甜菜糖を混ぜ込んでボール状に丸く作られており、表面には、抹茶とココナッツを合わせたパウダーがたっぷりまぶしてあります。

抹茶の渋みとカカオのほろ苦さが合わさって、かなり濃厚なチョコレートの味わい。甘さをほとんど感じないので、素材の味をしっかりと味わうことができます。

3段目

3段目は、左上から時計回りに「苺のショートケーキ」、「ベリーのムース」、真ん中に「ベリーの盛り合わせ」の3種のラインナップ。

苺のショートケーキ

洋菓子の王道「苺のショートケーキ」が食べられるのは嬉しいですね。かわいらしいケーキを目の前に食べる前からワクワクしてしまいます。こちらは、ヴィーガンのジェノワーズに豆乳クリームをサンド。お花が咲いているような苺のデコレーションが華やかです。

豆乳クリームが生クリームのようにミルキーで、ジェノワーズもしっとりした食感。甘さこそ控えめなのですが、食べた後の満足度がとても高いケーキです。これはいくらでも食べられそう！

スイーツの合間に味わいたいセイボリー

ピンク色で統一された春らしさを思わせる「セイボリー」は、甘いスイーツの合間に食べるのにぴったり。なんとこちらも全部ヴィーガンの食材を使用しています。

左上から時計回に、「クロッフルサンド ソイハム＆ベジタブル」、「フラワーinゼリー」、「クスクスとポテトのスパイスケーキ仕立て」、真ん中には「ソイミートロール」の4種。

クロッフルサンド ソイハム＆ベジタブル

その中で個人的に気になったのが「クロッフルサンド ソイハム＆ベジタブル」。クロワッサン生地をワッフルのように焼いたクロッフルに、大豆のお肉を使ったソイハム、アボカドのペースト、紫キャベツをサンドしたもの。アボカドのペーストは、卵不使用のヴィーガンマヨネーズで味を整えています。

クロッフル生地は軽くてサクサク。優しい味わいのソイハムに濃厚なアボカドのペーストが合わさると、旨味が増してボリュームがありながらパクパクと食べられてしまいます。他にも素材にこだわったヴィーガンのセイボリーをぜひ味わってみて。

豊富な種類の飲み物

ドリンクは、コーヒー6種、TWGティー8種、ハーブティー3種の他に、プラス605円でオリジナルモクテル3種を選ぶことができます。おすすめは、ハーブ専門店「enherb（エンハーブ）」 とコラボのハーブティー。「ローズマリー」、「スペアミント」、「レモンタイム」の3種から選ぶことができ、それぞれ香り高いハーブの味を楽しむことができますよ。

今後も季節毎にテーマを変えて年間を通して販売をするヴィーガンアフタヌーンティー。次はどんな食材の組み合わせに出会えるのか楽しみですね。ヴィーガン料理をまだ食べたことがない方も、ぜひこの機会にヴィーガンの味を体験してみてくださいね。

取材協力：東京マリオットホテル