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NY原油7日:続落、OPEC総会後の投機売りが継続

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

NYMEX原油1月限 前日比2.32ドル安

始値 40.10ドル

高値 40.15ドル

安値 37.50ドル

終値 37.65ドル

石油輸出国機構(OPEC)が生産調整を見送った余波が続き、大幅続落となった。8月24日の37.75ドルも下抜き、年初来安値を更新している。

4日の取引ではOPEC総会で生産調整などの市況対策が見送られたことが嫌気されて急落したが、アジアタイムに39.60~39.80ドル水準で抵抗を受けると、その後は素直に戻り売り優勢の展開になっている。ニューヨークタイム入り後は39ドル、38ドルと断続的に値位置を切り下げている。為替相場がドル高方向に振れたことも、売り安心感を強めている。

需給面に何か目新しい材料が浮上している訳ではないが、OPECが生産調整に乗り出さないのであれば、過剰供給体制の早期解消は困難との見方が売り安心感を強めている模様。為替相場がドル高方向に振れたこともあり、年初来安値を更新することに成功している。政策的な生産調整が実施されないのであれば、価格低下で生産調整を促す以外の選択肢は存在せず、改めて需給リバランスを促すための原油安が要請されている。

国際原油需給の緩和見通しを修正するのが困難な状況が続く中、原油相場はなお下値不安の大きい相場展開が続き易い。OPECが原油需給・価格に再び責任を持つような大規模な政策転換は見送られた以上、このまま下押し圧力の強い相場展開が維持される見通し。現行価格でも減産圧力が確認できる中、ここから急落するような必要性までは認めていないが、少なくとも大きく反発して減産圧力を緩めるようなことは許容されていない。目先は、季節要因から在庫積み増し傾向にブレーキが掛かった際に、どの程度の反発力が見られるのかが注目される程度である。40ドル割れ定着が打診されよう。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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