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深田恭子さん活動休止「適応障害」とは? 頑張りすぎに要注意

海原純子博士(医学)・心療内科医・産業医・昭和女子大学客員教授
写真はイメージです。(写真:アフロ)

女優の深田恭子さんが「適応障害」の治療のため芸能活動を一時休止するという発表で驚かれた方が多いようです。つい先日都内で開かれたイベントを見たばかりなのにという声も聞きました。

適応障害とは、環境が変わるなどはっきりしたストレス要因があってから3カ月以内に起こる症状をいいます。症状は人により異なりさまざまですが、次のような症状のうち、いくつかが組み合わさって出現することが多いといえます。

睡眠障害:寝つきが悪い、朝早く目が覚める、夢を見て眠りが浅い感じがする

食欲の変化:食欲がない、過食、動悸

気分の変化:うつ気分、いらいら、怒りっぽい、集中力低下、不安

体調の変化:頭痛、胃腸障害など

行動の変化:普段の化粧や髭剃りなどをしたくない、動作がのろくなる、決断できない

こうした症状が2週間以上継続するような場合は受診が必要です。うつ状態が起きる疾患にはうつ病などもありますが、適応障害は環境要因のストレスが明らかな場合の症状であり、うつ病とは異なります。

原因としては、仕事の量が急に増えたり、部署が変わったり、自分には不向きな内容の仕事が多かったりなどする場合に起こりやすいといえます。みなさんがよくご存じの新入社員のいわゆる5月病、6月病などもこの適応障害の一つといえます。

環境が変化した後は注意が必要ですが、特にコロナ禍の中ではもともとかなり過剰適応して頑張っているものですから、体調の変化があった時は周囲に伝えることも大事です。同時に、周囲の仲間や上司、関係者、家族なども、いつもと違う、と感じたときは、声がけをすることが望まれます。

博士(医学)・心療内科医・産業医・昭和女子大学客員教授

東京慈恵会医科大学卒業。同大講師を経て、1986年東京で日本初の女性クリニックを開設。2007年厚生労働省健康大使(~2017年)。2008-2010年、ハーバード大学大学院ヘルスコミュニケーション研究室客員研究員。日本医科大学医学教育センター特任教授(~2022年3月)。復興庁心の健康サポート事業統括責任者(~2014年)。被災地調査論文で2016年日本ストレス学会賞受賞。日本生活習慣病予防協会理事。日本ポジティブサイコロジー医学会理事。医学生時代父親の病気のため歌手活動で生活費を捻出しテレビドラマの主題歌など歌う。医師となり中止していたジャズライブを再開。

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