【京都市東山区】真言宗智山派の総本山・智積院の宸殿と名勝庭園が期間限定の特別公開
京都では毎年、夏になると通常は非公開の文化財が期間限定で公開される「京の夏の旅」が開催されます。第49回となる2024年のテーマは「世界遺産 & 京の名建築と夏の庭」。智積院(ちしゃくいん)では、賓客を迎えるための建物である「宸殿」(しんでん)と名勝庭園が特別公開されています。
真言宗智山派の総本山 智積院
智積院は、全国に約3000の末寺を持つ真言宗智山派(ちさんは)の総本山。もともとは紀伊(和歌山県)の根来寺(ねごろじ)の塔頭でしたが、豊臣秀吉の根来攻めで根来寺が炎上すると高野山に逃れます。
やがて、関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康から秀吉を祀る豊国神社の坊舎と土地を与えられ、再興しました。その後、秀吉が長男の鶴松の菩提を供養するために建立した祥雲寺(しょううんじ)を与えられ、吸収合併して規模を拡大し、現在に至ります。
七条通の起点である東山七条にある智積院の門。
長らくここが入り口だと思ってやってきたのですが…
入り口はさらに南にありました。
こちらが入り口です。
金堂は1882年(明治15年)に火災により焼失しましたが、1975年(昭和50年)に再建されました。
宸殿と名勝庭園を特別公開
今回の「京の夏の旅」で特別公開される宸殿は、迎賓施設として1958年(昭和33年)に建立された建物。京都画壇の巨匠・堂本印象(どうもといんしょう)の「婦女喫茶図」(ふじょきっさず)や「松桜柳の図」(しょうおうやなぎのず)など、色鮮やかな襖絵で飾られています。
「東山随一の庭」と称される池泉鑑賞式庭園は、千利休好みといわれ、国の名勝に指定されています。
「京の夏の旅」による特別公開は、2024年9月30日(月)まで。期間中、2023年4月にリニューアルオープンした宝物館との共通券でも拝観できます。
智積院
住所/京都市東山区東瓦町964番地
電話/075-541-5361
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