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【京都市右京区】美人画の名品が一堂に集まる展覧会が福田美術館と嵯峨嵐山文華館で共催

くまライター(京都市)
画像は許可を得て撮影してます

「君があまりにも綺麗すぎて ー福田コレクションの美人画ー」は福田美術館のコレクションの中から選りすぐった美人画を一堂に集め、その魅力にせまる展覧会。福田美術館と嵯峨嵐山文華館の二館で共催されています。

第1会場・嵯峨嵐山文華館

「美人画」とは主に女性の美しさを主眼にした絵画で、そのはじまりは江戸時代の浮世絵で遊女などを描いた「立美人図」と呼ばれる作品あたりからだとされています。

第1会場の嵯峨嵐山文華館
第1会場の嵯峨嵐山文華館

今回の展覧会では、嵯峨嵐山文華館を第1会場、福田美術館を第2会場とし、第1会場の1階展示室では美人画のルーツとなる浮世絵を紹介。葛飾北斎や歌川広重といった著名な浮世絵師のものから、近世に活躍した画家たちの作品が展示されています。

こういった作り方の工程を見るのも楽しい。説明イラストも味があってとてもいいのです。

2階の畳ギャラリーでは浮世絵の流れをくむ鏑木清方(かぶらぎきよかた)や伊東深水(いとうしんすい)、北野恒富(きたのつめとみ)といった近代美人画の名手たちの作品が展示されています。

いつ来てもここで寝転びたくなる衝動を抑えるのに苦労します。

第2会場・福田美術館

第2会場の福田美術館
第2会場の福田美術館

第2会場となる福田美術館のギャラリー1では「東の清方、西の松園」と称された鏑木清方上村松園(うえむらしょうえん)の作品をメインに、近代美人画の名品を展示。今回は31点もの初公開作品が展示されるのも見逃せません。

ギャラリー2では、大正から昭和にかけて活躍した画家の作品を展示。パノラマギャラリーでは中村貞以(なかむらていい)の作品が展示されています。

中村貞以は大正から昭和にかけて活躍した美人画家。幼い頃に手に大やけどを負い、筆が握れないため両手で筆をはさんで描く「合掌描き」という技法を編み出し、多くの作品を残しました。

これらの作品がそのような特殊な技法で描かれたとはとても信じられません。ぜひ間近でごらんになってください。

「君があまりにも綺麗すぎて ー福田コレクションの美人画ー」は7月1日(月)までの開催。前期は5月27日(月)まで、5月29日(水)以降が後期となります。

「君があまりにも綺麗すぎて ー福田コレクションの美人画ー」
会場/嵯峨嵐山文華館
   京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11
   075-882-1111
   福田美術館
   京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
   075-863-0606
会期/2024年4月19日(金)〜7月1日(月)
   前期:4月19日(金)〜5月27日(月)
   後期:5月29日(水)〜7月1日(月)
開館時間/10:00〜17:00(最終入館 16:30)
休館日/5月28日(火)、6月18日(火)
Webサイトはこちら

ライター(京都市)

大阪生まれの大阪育ち、京都在住のライター・DTPデザイナー・イラストレーターです。京都の情報誌を経てフリーランスになりました。よろしゅうおたのもうします。

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