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【福岡市】猫の譲渡会が週1開催で参加無料!地域猫活動「さくら耳」を広めよう!

TsukasaITライター(福岡市)
譲渡会の猫たち

時折、街中で野良猫を見かけ、そのかわいさに思わず笑顔になる。しかし、保護されていない猫たちは、病気やけが、事故などに遭遇しやすく、厳しい環境に置かれがちだ。

福岡市内では幸せな猫を増やすために、週1ペースで開催している猫の譲渡会がある。そこで、グループで活動している「ねこ組福岡中央譲渡会」に訪れてみることにした。会場は福岡市西区や早良区など毎週変わるそうだ。

※掲載画像は取材時点のもの。譲渡が決まった猫もいるため、詳細は要問い合わせ。

幸せな猫を増やす譲渡会

人懐っこい子猫
人懐っこい子猫

今回の会場は、福岡市西区にある保護猫たちが暮らす「なな。猫達のお家」という施設の一室で行われた。

こちらは「なな。猫たちのための病院」に併設されており、保護猫のシェルターや里親募集の拠点となっている。会場以外の部屋にもたくさんの猫たちがいたので驚きだ。こちらでは、毎日のように猫の譲渡ができるそうだ。

ねこ組福岡中央譲渡会の会場に訪れてみると、ケージに入った13匹とパネル参加2匹の計15匹が参加していた。ケージによっては、月齢や性別などが書かれた紙が貼られていた。

猫とケージ前に掲示された紙
猫とケージ前に掲示された紙

それぞれの保護主がいるため、どのような性格の猫なのか詳細を確認しやすい。また、直接猫と関わることで相性も確かめやすいだろう。

まだ人に慣れていない猫はパネルで参加しているとのことだ。パネルには各種検査やワクチン接種などの情報も掲載されており、大切に保護されているのがわかる。

パネル参加の白い子猫
パネル参加の白い子猫

パネル参加の子どものキジ猫
パネル参加の子どものキジ猫

先に話を伺い、譲渡会の終わり頃に撮影したため、ややお疲れで眠っている猫が多かった。なかなか顔が見えない子もいたが、寝ている姿もかわいい。

眠る猫たち
眠る猫たち

ややお疲れ気味の猫
ややお疲れ気味の猫

タブレットをケージに設置し、動画で猫をPRしている保護主もいた。猫はお疲れのようで休んでいたが、普段動いている姿が視覚的にわかりやすかった。

タブレットで猫のPR
タブレットで猫のPR

起きたキジ猫
起きたキジ猫

少し顔を上げてくれた猫たちに癒やされ、そのかわいさに思わず笑顔になってしまう。

顔を上げた子猫
顔を上げた子猫

筆者を見つめる子猫
筆者を見つめる子猫

くつろぐ白猫
くつろぐ白猫

譲渡会のスタッフによると、手術をしたばかりの猫は、傷を引っ掻かないよう服を着ているそうだ。

アボカドの服を来た猫
アボカドの服を来た猫

こちらの子は、右目がやや白く見えていないそうだが、寝ている時も起きている時もかわいらしかった。

右目が見えていない猫
右目が見えていない猫

里親になりたい場合、譲渡までの流れの用紙が準備されており、会場で説明してもらえるようだ。

譲渡会では、1匹も里親が決まらない日もあるそうだ。しかし、取材の数日後にねこ組のブログを確認したところ、今回は4匹の里親が決まったとのことでやや安心した。

なお、ねこ組福岡中央譲渡会の活動費は、会場での物販、フリマアプリ、寄付金から捻出されているとのこと。収支報告はねこ組のInstagramで確認することができる。

地域猫は「さくら耳」を当たり前に

野良猫は人に馴れていない猫も多く、飼育に適さず譲渡できない場合がある。また、猫は繁殖力が高く、食べ物や寝る場所が不足したり、交通事故に遭うリスクも高まってしまう。

野良の子猫
野良の子猫

そのため、一般的にTrap(保護)、Neuter(不妊・去勢手術)、Return(元の場所へ戻す)を意味する「TNR活動」が推奨されている。不妊・去勢手術を施すことで、野良猫が爆発的に増えるのを防ぐことができる。

不妊・去勢手術をした猫は耳の先をV字にカットする。桜の花びらに見えることから「さくら耳」と呼ばれており、この耳になった猫を「さくら猫」と呼ぶ。

さくら猫
さくら猫

今回、取材に対応してくれた譲渡会のスタッフであり、地域猫活動をしているニックネーム「福岡市保護猫M」さんが「さくら耳」について熱い思いを語ってくれた。

Mさんは、保護猫のデザインをしたLINEスタンプを販売し、その収益を猫の関連団体に寄付している。こちらのスタンプは、ただ単に寄付金を集めるだけでなく、「さくら耳を常識に」したいそうだ。

LINEスタンプ:丁寧な言葉32個スタンプ〜さくら耳を常識に
LINEスタンプ:丁寧な言葉32個スタンプ〜さくら耳を常識に

そのため、LINEスタンプ上には、共通して「保護猫 3月22日 さくら耳猫の日」と記載されている。3月22日は「さくら・にゃん・にゃん」という意味で、公益財団法人どうぶつ基金が「さくらねこの日」として制定している。

このスタンプをLINE上で使うと、さくら耳の猫が表示され、情報共有できる。LINEを受け取った相手がこのスタンプ上を押すと購入でき、さらに使うことで情報を拡散できる。

LINEスタンプ:丁寧な言葉32個スタンプ〜さくら耳を常識に
LINEスタンプ:丁寧な言葉32個スタンプ〜さくら耳を常識に

一部地域では規制されているが、福岡市では地域猫活動として野良猫の餌やりは禁止していない。ただし、猫が食べ終えたらすぐに片付けるなどいくつかの推奨事項がある。

実際に野良猫に餌やりをしている人の中には「不妊・去勢手術はボランティアがやること」という意識の人もいるそうだ。猫に餌やりはするが不妊・去勢手術をしないがために、大量繁殖して不幸な猫が増えてしまう。

こういった意識を変えるためにも、さくら耳を当たり前にすることが必要である。このさくら耳のLINEスタンプは、世論を変える一つの方法として有効ではないかと思った。

週1開催で参加無料!保護猫の譲渡会

集まって眠る子猫たち
集まって眠る子猫たち

ねこ組福岡中央譲渡会では、週1ペースで譲渡会が開催され、無料で参加できる。ただし、事前に来場時間を連絡する必要がある。

譲渡会へ参加したい方、活動を応援したい方は、ぜひブログやSNSを確認してほしい。猫たちに安全な環境を提供し、幸せな猫を増やすことで、人と猫が共存できるより良い社会が実現できるのではないだろうか。

※掲載情報は取材時点のものであり、譲渡会の詳細は問い合わせが必要。

ねこ組福岡中央譲渡会

公式ブログ:ねこ組福岡中央譲渡会の参加猫たち

SNS:Instagram

※会場は都度変わるため、ブログやSNSで要確認。

なな。猫達のお家(なな。猫たちのための病院)

住所:福岡市西区拾六町2丁目12-26

公式サイト:なな。猫達のお家

SNS:Instagram

ITライター(福岡市)

IT系メディアで培った知見を活かし、主に福岡市内のデジタルやクリエイティブ関連のスポットを取材。リアルな体験に基づいた感想や分析を交え、地元の魅力をお届けしています。福岡市の最新情報や便利スポットを知りたい方は、Yahoo! JAPANアプリやサイトでフォローをお願いします。

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