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【富田林市】連携協定は市民生活とどう関係あるの?富田林市が富田林商工会、そして成協信用組合と締結。

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

先日レインボーホール(市民会館)に大きなミューラル作品が描かれましたね。レインボーホールには富田林商工会があり、昨年4年ぶりに開催された富田林商工祭(外部リンク)が、今年も11月2日に10:00~14:30まで行なわれました。

商工会のある建物で先日描かれたミューラル
商工会のある建物で先日描かれたミューラル

さて、富田林商工祭を実施する富田林商工会が富田林市と連携をすることがわかりました。具体的には「富田林市と商工会」の2者連携をするというもの。ところがそれだけではありません。なんと「富田林市と成協信用組合」の2者連携の締結も合同で行うというのです。

情報を知った私は、市の担当者に問い合わせたところ、取材の許可と上記の報道資料をいただきました。一部を画像にUPしています。

富田林市は、中小企業・小規模企業振興条例の制定などに基づいて地域経済の活性化に取り組んでいますが、2024(令和6)年4月より企業立地促進条例、さらに発展を目指して連携協定を締結することになったとのこと。その一環として、まずは富田林市と富田林商工会との間で連携協定を締結となったそうです。

さらに続けて、富田林市は複数の金融機関との連携協定を結びます。その第一弾が喜志駅の近くに富田林支店がある成協信用組合(外部リンク)。その後、りそな銀行との間でも28日に連携協定(外部リンク)が結ばれました。以降は未確定(10月22日時点)ですが、他の金融機関に対しても、同様の連携協定締結を検討しているそうです。

ということで、22日に協定締結式の取材をすることになり、富田林市役所にでかけて行きました。ちなみに連結協定とは、自治体と企業、大学、団体組織などが地域の課題を解決するために協力するための枠組みのことを言います。

すでにご存じの方も多いかとは思いますが、念のために紹介します。富田林市役所は現在建て替え工事中のため、入口が前と異なっています。

現在は、国道170号線を南西方面に少し迂回、セブンイレブン富田林西口店のある道を左に曲がります。富田林郵便局がある通りのところに駐車場があり、そこから市役所に入るようになっています。

市役所3階にある応接室です。円卓テーブルに関係者の方々が集まっていました。一見これから議論が行なわれそうに見えますが、すでに連携協定の内容については合意しており、正式に連携協定を締結するために集まっているのです。

では連携協定の目的はなんでしょうか?

それは以下の通りです。資料を基に引用します。

この協定は、緊密な相互連携とそれぞれの強みを生かした活動を推進することにより、地域が抱える課題等に迅速かつ適切に対応し、よって中小企業者等の支援及び産業振興による地域経済の活性化と市民生活の向上に寄与することを目的とする。

簡単に解説すると、自治体と商工会・金融機関がお互いが連携して、それぞれが持っている強み(得意分野)を生かしながら、地域が持っているいろんな課題に対して素早く適切に対応しようというのが目的です。具体的には、主に中小企業などの企業や商店に対して支援を行ったり、産業振興を手助けすることにより、地域の経済を活性化させ、結果的に市民生活を向上させる狙いがあります。

連携事項は8項目からできており、それぞれ富田林市と連携先との話し合いで具体的な取り組み内容と実施方法を決定します。それを効果的にすすめるために、連携協定締結団体とのネットワーク会議の積極的な導入が予定されています。

8項目について簡単に解説しましょう。

「1.企業の経営基盤強化の促進」とは、企業の経営基盤を強くすることを応援ということです。
「2.市内での創業支援」とは、市内で新しく創業や起業をする人をサポートしようというものです。

「3.人材育成及び雇用の促進」とは、市内の事業所で働く従業員の雇用や育成を進めるための応援をしようということです。

「4.新技術及び新商品の創出」とは、市内で新しい商品の開発や技術を作り出すことを、サポートしようということです。

「5.企業立地及び産業集積の促進」とは、市内に企業が進出できる場所を提供したり、町が活性化するような産業を誘致するために動いていこうというものです。
「6.企業の魅力の向上」とは、市内にある企業の魅力を高めるために支援を行うための活動です。
「7.観光振興及び観光情報発信」は、富田林の観光について、もっと多くの人に富田林の観光の魅力を知ってもらい、たくさんの観光客に来訪してもらうための活動です。
「8.前各号のほか本協定の目的達成に資すると認められる事項」は7項目以外の協定の目的に合致しているよう事柄があればそれを行おうという内容です。

吉村市長の横にいる方が、富田林商工会の村元保男会長です。会長によると、富田林商工会は富田林市に加え、2町(太子町、河南町)1村(千早赤阪村)が担当地域。その中に推定で4,427の会社や店舗などの事業者がありますが、そのうちの1,878事業者が富田林商工会に加入しているそうです。

粟ヶ池のほとりにあるレインボーホール内にある富田林商工会
粟ヶ池のほとりにあるレインボーホール内にある富田林商工会

そして今回、富田林市との連携協定を結ぶことで、より地域事業所への支援がしやすくなるとのこと。その時に応じた課題の解決、中小企業の経営改善方針も具体化しやすくなり、それが特に若手起業家の利益の貢献につながれば富田林商工会の担当地域全体の活性化につながると述べられました。

画像の立って挨拶をしている方は、成協信用組合の戸井眞治専務理事です。専務理事は「締結できることがうれしい」と述べた後、「みんなの笑顔のために小規模、零細企業の力になりたい」と続けました。

富田林は意欲がある事業者が多いと感じているそうで、富田林支店は他の支店よりも取引実績が高い旨を語りました。

続いて吉村市長は、「今回の連携協定はとてもうれしい話」と述べられた後、「富田林商工会が『地域の元気の源』になり、成協信用組合が『地域に寄り添う組織』であってほしい、そして富田林市も含めた3者が地域のために頑張りたい」と語りました。

そして、「日本全体が人口減少社会に向かっている現状で人口増加は望めないので、富田林も地域の人たちが特色を持ち連携を持つことで、雇用機会の促進や市民生活の向上を図れるような社会を目指していきたい、連携協定をきっかけとして、結果的に市民が喜ぶことにつながってほしい」と述べました。

質問の時間があったので質問させていただきました。

Q.今回の連携協定の背景にはコロナ禍が影響しているのか
A1.(富田林商工会)コロナ禍の時は役員会もできないほど人とのつながりが薄く、昨年商工祭を復活することができました。ようやく若い子が前に進めるような状況になり、商工会青年部の中でもセミナーや研修会が行われるようになりました。コロナ前の状況に戻りつつあります。このタイミングで連携協定を結べたことはとてもありがたいです。

A2.(成協信用組合)組合として、創業の夢を叶えるために努力し、お付き合いをさせていただいている方々の創業を応援してきました。嬉しいことに、そういう応援したほとんどの企業は、コロナ禍でも生き残りました。これからの連携協定締結後もなお一層、起業家の夢を応援しながら新しい企業を育てていきたいです。

この後はいよいよ締結式です。私も初めて見ました。そのやり取りは、まるでテレビや映画などで見た国家同士が条約を締結するようなシーンのようです。富田林市、富田林商工会、成協信用組合の方々が順番に署名していきます。

さて、ここでAI、「ChatGPT」に今回の富田林市の自治体としての取り組みについて質問してみました。

Q.自治体が地域の商工会そして自治体が地域の金融機関と連携して協定を締結することについてどう思いますか?

A.自治体が地域の商工会や金融機関と連携して協定を締結することは、地域経済の活性化にとって非常に重要な取り組みだと思います。以下のようなメリットがあります。

1.資源の共有: 商工会と金融機関が協力することで、地域の企業への支援が一層充実します。資金調達や経営支援に関する情報が共有され、企業が成長しやすくなります。

2.地域経済の安定化: 共同で地域振興策を実施することで、地域全体の経済基盤が強化され、安定した雇用の創出につながります。

3.新たなビジネスチャンスの創出: 協定を通じて、地域内の新しいビジネスモデルやサービスの開発が促進され、地元の特産品やサービスを活かした取り組みが生まれる可能性があります。

4.市民への情報提供: 連携によって、地域の住民に対しても様々な情報が提供され、地域の魅力を高めることができるでしょう。

全体として、地域の持続的な発展に向けた協力は非常に重要であり、特に地域密着型の取り組みが効果を発揮すると思います。

こうして富田林市と富田林商工会、富田林市と成協信用組合の連携協定が正式に締結されました。具体的な実施方法についてはこれからですが、少なくともこれから起業を目指す人や現在の経営状況の改善に悩んでいる事業所の方にとってはプラスになることが間違いなく、結果的に事業所とかかわる多くの市民にとってもメリットになる締結なんだと感じました。

重要な場であるのに、こころよく取材をさせていただいた関係者の皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。

富田林市役所

住所:大阪府富田林市常磐町1-1

アクセス:近鉄富田林西口駅から徒歩3分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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