【赤坂珉珉】ジュワッとうまい!日本発祥の焼き餃子を継承する町中華
酢胡椒で食べる餃子が有名な『赤坂珉珉』は、餃子に酢胡椒を考案をした店だ。家庭でもお馴染みの焼き餃子は、中国ではあまり食べられていない日式餃子。中国では水餃子や蒸し餃子がスタンダードである。焼き餃子はカレーライスのように、日本独自の食文化で国民食だと言える。
赤坂珉珉は東京の赤坂と乃木坂の真ん中あたりに店を構える1965年創業の町中華。先代の修行先『珉珉羊肉館』の焼き餃子を継承し、暖簾分けを許された。珉珉羊肉館は水餃子や蒸し餃子が主流だった頃、焼き餃子を考案した。餃子にニンニクを入れた元祖だとも言われている。これが日式餃子のルーツではないかと思う。当時、豚肉より安価だった羊肉を使い、臭み消しにニンニクを使用したことが世に浸透して、ニンニク入りの焼き餃子がスタンダードとなった。渋谷にあった珉珉羊肉館は残念ながら閉業している。
赤坂珉珉は珉珉羊肉館で誕生した焼き餃子を継承し、今も変わらぬ味を守り続けている。数多くのメディアで取り上げられ、町中華好きや餃子マニアなら一度は行ったことがあるであろう人気店ある。そんな餃子の人気店に行列覚悟で何度も足を運びメニューにある餃子を全て食べてみた。
まず店内に入るとすぐに気づくと思うが、テーブルに置いてある調味料はこの三つ。酢、辣油、胡椒が置いてある。酢胡椒で食べる餃子の発祥の店だけあって醤油の姿はない。必然的に酢胡椒で食べるようになっているのだ。胡椒はたっぷり入れて、好みで辣油を垂らして欲しいそうだ。焼き餃子に酢胡椒つけることによって、油がさっぱりとして何個でも美味しく食べられるようになる。
必食の焼き餃子
まずは食べて欲しいのが焼き餃子。大きくぽってりとした餃子が6個並んでいる。やや肉が多く感じる粗めの餡に独特の香りがするジューシーな餃子。酢胡椒で食べることで旨味を引き出し、油がさっぱりする。
タイミングが良いと店の看板の女将さんが酢胡椒を作ってくれることもある。度々メディアにも登場する女将さんは、飾らない接客で次々と来店客に食べ方のアドバイスをしている。お客の様子をよく見ているのがわかる。二代目の息子さんと店を守っている。
餃子と並ぶ人気のドラゴンチャーハン
餃子と言えば欠かせないのがチャーハンだ。お店おすすめのドラゴンチャーハンはニラとニンニクが入ったスタミナチャーハン。ふんわりパラパラっと炒めた軽やかなお米にガツンとニンニク味のチャーハンが餃子と合う。
スープの代わりに水餃子
水餃子はラーメンスープに入ったいわゆるスープ餃子のようなスタイル。大きなどんぶりに焼き餃子と同じ餃子が入っている。焼き餃子と水餃子はハーフサイズでも注文できる。スープ代わりにいただくのもおすすめだ。
レバニラと小ライスを注文して半水餃子をスープとして頂いた。定食メニューはないが、炒め物は800円からありライスは200円、小ライスは100円とお手頃に楽しめる料理もある。レバニラは揚げてあるタイプ。柔らかくふっくらとした分厚いレバーが美味しい。お酢をかけてさっぱり味変するのもお店のおすすめの食べ方だ。
揚げ餃子は何もつけずに
揚げ餃子は何もつけずに食べるのをおすすめされる。珉珉の餃子は酢胡椒で食べるように作られているので、餡の味がしっかりしている。このまま食べてもお酒のアテになるくらい食べ応えのある餃子だ。
白飯に最高に合うミソ餃子
ミソ餃子はたっぷりの肉味噌餡に餃子が6個入った白飯に合う餃子。ピリ辛で濃いめの餡はご飯が進む。餃子を食べて残った餡もご飯やチャーハンにかけて食べたいくらいだ。
飲んだ〆には水餃子麺
赤坂珉珉にはもう1つ餃子を使ったメニューがある。
餃子が3個とチャーシューや玉子がトッピングされた水餃子麺だ。優しいスープをふくんだジュワッとジューシーな水餃子とラーメンを一緒に楽しめるお得なメニュー。あっさりしているので、一品料理を堪能して飲んだ〆にも良い。
店先に設置されている自動販売機では冷凍餃子やチャーハンも購入可能。
餃子の種類によって楽しみ方を変えてみるのも良いと思う。昼営業は予約対応していないが、夜営業は一人からでも席の予約ができる。餃子以外にもメニューも豊富で、町中華飲みを思う存分堪能できると思う。
珉珉の屋号を待つ中華料理店も多い。珉珉と聞くと関西と関東を中心に暖簾分けしている餃子の店を思い出す人も多いと思う。赤坂珉珉は別物だが同じ珉珉羊肉館の暖簾分けがルーツだと言われている。日本で生まれた焼き餃子を継承する町中華で、日式餃子をぜひ体験して欲しい。
※価格は全て外税
【店舗情報】
赤坂珉珉
営業時間 11:30〜14:00 17:30〜22:30
日曜日定休
東京都港区赤坂8丁目7−4
03-3408-4805 (営業時間内のみ予約対応)