Yahoo!ニュース

安田権守、来季はロッテジャイアンツでプレー 「拾ってもらったのでチームの力になりたい」

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
安田権守(写真:トゥサンベアーズ)

韓国KBOリーグのロッテジャイアンツは7日、今季までトゥサンベアーズでプレーしていた、外野手の安田権守(やすだ・こんす、29。登録名アン・グォンス)と契約を結んだと発表した。

安田は韓国3年目の今季、4月下旬に先発出場機会を得ると1番ライトに定着。8月初旬までその座をキープし、3割近い打率を記録した。夏場以降は感染症の濃厚接触者扱いによる戦線離脱や、順位争いから脱落したチームの若手育成への方針転換によって出場機会がなかった。

安田は今月2日に韓国野球委員会(KBO)から公示されたトゥサンの保留者名簿から外れると、ロッテが安田に契約を打診。今回の入団に至った。

安田に新天地でのプレーについて尋ねると「(ロッテには)拾ってもらったので、チームのためになることが来年のテーマです。優勝するためにチームの力になれればと思っています」と話した。

今季のロッテは外野手を固定することが出来なかった。外野手の先発出場数ではチームの中心的存在、チョン・ジュンウ(36)の99試合(レフト)が最多。センターは7月までDJ・ピーターズ(27)が務め、途中からは来季もロッテでプレーするザック・レックス(29)が守った。

またセンターとレフトでファン・ソンビン(25)がシーズンの半分程、スタメン起用され、ライトは後半戦に高打率をマークしたコ・スンミン(22)が、62試合で先発出場した。

来季はイ・デホの引退で指名打者が空くため、上記の選手のいずれかがDHで出場することも考えられる。そのため外野のどのポジションでも守れ、俊足と強肩が武器の安田が出場機会を得る可能性はある。

・安田権守(アン・グォンス)年度別成績

年度 チーム 打率 試合 安打 本塁打 打点 盗塁 四球

2020トゥサン .270 68 10  0  3  2 2

2021トゥサン .238 87 10  0  4  3 3

2022トゥサン .297 76 71  0  20  3 26

通算     .286 231 91  0  27  8 31

(関連記事:代走、守備固めからレギュラーの3割打者に 韓国3年目・安田権守の飛躍の理由

◇安田権守(アン・グォンス) NPBでの選手経験のない日本出身選手。埼玉出身の在日コリアン3世で早稲田実業高、早稲田大、クラブチーム、BCリーグ、社会人野球を経て2020年にトゥサン入りした。

(関連記事:エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

映像(音声):安田権守ロッテ入りについて(「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)12/7)

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

室井昌也の最近の記事