250ccスクーターをベースに三輪化されたトリシティ300は何故排気量を上げたのか?
ヤマハのトリシティ300は同社のビッグスクーターXMAXをベースに開発された車両です。
ご存じの通り、日本では250cc以下のバイクは車検を取る必要がないので、249ccに排気量を抑えた車種が人気となっています。
XMAXも249ccエンジンを搭載したビッグスクーターで、シート下収納が充実しており次世代エンジン、ブルーコアを搭載して人気があります。
トリシティ300は何故あえて車検の必要のあるカテゴリにしてまで排気量を上げたのでしょうか?その理由は重さにあります。
XMAXの車両重量は179kg。それに対してフロント周りを大幅に改修して三輪化したトリシティ300は237kgあります。車両重量の差は約1.3倍。その差は58kgです。いくら高出力高燃費の次世代型エンジンとはいえ、これだけ重量がアップしてしまうと加速に難が出てきます。
そこで排気量を43ccアップ、馬力比で6PSアップさせたというわけです。結果どうのような動きになったのかといえば、街中でのストップ&ゴーで重さを感じさせず、高速道路の80km/h巡行でのアクセルの継ぎ足しでもスムーズに加速し追い込み・追い抜きが楽になりました。
三輪化したことにより安定感が大幅にアップ、横風にも強くなったので高速道路を使った長距離移動などでも快適に走れるようになりました。転ばない技術を目指したLMWですが、疲労の軽減など様々な副産物がありそうです。
動画では街中や高速道路の走破性、シート下の収納力などをチェックしています