富士宮市人穴にある『盲導犬の里　富士ハーネス』は常時見学ができる国内では珍しい盲導犬育成施設です。

どなたでも入館することができ、実際に盲導犬デモンストレーションを見たり、施設を見学して盲導犬や視覚障害について理解を深める場としてだけでなく、愛犬も楽しめるドッグラン、チャリティグッズなどが販売されているサポートショップなどもあります。

昨日（12月17日）は、新型コロナウイルス感染症予防の観点から中止していた『キャンドルナイト』が３年振りに開催されるということで、わくわくしながら訪問させてもらいました。

正門を入ると、右側にはドッグラン、亡くなった盲導犬の慰霊碑、納骨堂、そして模擬訓練コースがあります。

館内に入ると、正面が受付です。

受付のすぐ横にはサポートショップがあります。
盲導犬モチーフのグッズはかわいいデザインのものが沢山あります。売上の一部が盲導犬育成に役立てられるとのことで、犬服とクリップを購入しました。

多目的トレーニングルームでは平日は1回、土日祝日は２回「盲導犬デモンストレーションを見学することができます。

「盲導犬デモンストレーション」では、盲導犬の役割は主に視覚障害の方の歩行の手伝いという事で盲導犬がどのようにして情報を知らせるのか、普段の生活、訓練の方法などを学ぶことができます。

キャンドルナイトということで、16時から富士宮吹奏楽団によるボランティアコンサートが開演されました。
よく耳にする楽曲からクリスマスソングメドレーなど楽しく聞き入りながら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

コンサートが終わった後に、センター長さんからの挨拶があり、来場者にチャッカマンが配られます。
ここにいるみんなで点灯して行く、参加型の点灯式なんですね。

17時の点灯の合図で、キャンドル１つ１つに火を点けて行きます。
キャンドルの本数は848本。この848本と言うのは今年の国内の盲導犬活動頭数にちなんだ数なんだそうです。

全部のキャンドルに火が灯ると、施設内の電気が消灯されます。

2010年から始まったこのイベントは、今年で11回目になるそうです。
キャンドルには「一人一人の小さな灯が集まり、大きな光をなるように、盲導犬や目の見えない人、見えにくい人を支える光となるように」という願いと、全ての盲導犬育成に携わる方々と犬たちへの感謝の気持ちが込められているます。

現在目が見えない、見えにくい人は31万人いるそうです。国内の盲導犬活動頭数は848頭。その差は一目瞭然です。

「行きたいときに、行きたい場所へ行ける」誰もが暮らしやすい社会にするためには、より多くの方が盲導犬への理解を深め、視覚障害について知ることが大切だと感じました。
そして微々たることでも自分にできることがあれば、積極的に行動していこうと、凛とした冬の空気の中優しく灯るキャンドルの灯りに誓っていました。