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スウィープ4連勝で4セーブを挙げ、1点差セーブはシーズン最多に並ぶ

宇根夏樹ベースボール・ライター
エドウィン・ディアズ(左)とマイク・ズニーノ Aug 10, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月9日から12日にかけて、エドウィン・ディアズ(シアトル・マリナーズ)が4日続けてセーブを挙げた。4試合とも、相手はヒューストン・アストロズ。1シリーズで4セーブは史上5人目、4試合のシリーズで4セーブは4人目だという。前者の情報はESPN、後者はSTATS社によるものだ。

 一方が間違っているわけではなく、1978年のケント・テカルブは、6試合のシリーズで4セーブを挙げた。このシリーズは4日間に6試合が行われ、初日と4日目がダブルヘッダーだった。ピッツバーグ・パイレーツは6試合ともアストロズに勝ったが、テカルブはシリーズの最初と最後、初日の第1試合と4日目の第2試合には登板しなかった。

 ちなみに、1996年のジョン・ウェッテランドは、1シリーズ4セーブに1日2セーブを含む。シリーズ2試合目が雨で流れ、ダブルヘッダーとなった翌日、第1試合に続いて第2試合でもセーブを挙げた。他の2人は、スパーキー・ライル(1970年)とジョー・ネイサン(2004年)だ。

 また、このシリーズでディアズがマウンドに上がった時、最初の2試合はマリナーズが3点リードしていたものの、続く2試合のリードは1点しかなかった。ディアズの「ワン・ラン・セーブ(1点差セーブ)」は、これがシーズン23試合目と24試合目。STATS社によると、2003年にエリック・ガニエが作ったシーズン最多記録に並んだという。

 7月末に書いた「史上2人目のシーズン60セーブ誕生か。106試合で40セーブに到達」では、登板過多による疲労を懸念したが、その兆候は出ていない。チーム119試合で46セーブは、2008年にフランシスコ・ロドリゲスが歴代最多の62セーブを挙げた時と同じだ。その時点のスタッツは、ディアズがロドリゲスを軒並み上回る。

筆者作成
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ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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