【印西市】印西の伝統のお囃子を後世に! 保存と継承の活動を続ける「師戸囃子保存會」
今年2023年8月にイオンモール千葉ニュータウンで開催された「ココハレまつり」に参加されていた「師戸囃子保存會」の皆さん。
また、10月には印西市若萩にある萩原公園で開催された「いには野まつり」にも「師戸囃子保存會」の皆さんが参加されていました。
お囃子の演奏の途中では、ひょっとこによる子供たちへのお菓子配りや、獅子舞もあり、獅子に頭を噛んでもらうとご利益があるということで子供たちも集まって来たりと、「師戸囃子保存會」の皆さんがお祭りを盛り上げていました。
そんな積極的に地域のお祭りにも参加されている「師戸囃子保存會」の、お囃子の稽古におじゃまさせていただきました。
稽古は、佐倉市とも隣接する西印旛沼にほど近い印西市師戸にある師戸地区構造改善センターにて日曜日の夜に行われています。
メンバーには15人ほど登録しているそうですが、実際に活動できているのは10人ほど。
おじゃましたこの日もフルメンバー揃っていないので楽器が足りていないとのことでしたが、「仁羽」や「竹田の子守歌」といった全国的に知られた伝統的な曲目から、「師戸馬鹿囃子」や「師戸祭囃子」といった地域の伝統の曲目まで、一通り演奏していただけました。
「師戸囃子保存會」の皆さんは、「師戸宗像神社」の氏子でもあります。
「師戸宗像神社」に代々伝わる祭礼時の太鼓や笛によるお囃子を保存し後世に継承していかなければならないとの思いから、2007年に当時30代~40代の青年を中心に「師戸囃子保存會」を発足し、稽古を重ねて今年2023年で丸16年になります。
現在は10代から60代の方までいらっしゃるそうです。
3年に一度の「師戸宗像神社」の大祭に向けて日々稽古に励んでいますが、定期的に地域のお祭りにも積極的に参加しています。
11月~12月にかけては、「師戸宗像神社」に五穀豊穣と師戸区の安全を願い、そして豊作に感謝する、大晦日・年越奉納祭囃子の奉納に向けた稽古を積まれています。
この、奥に見える大太鼓と、手前のこげ茶色のほうの太鼓は、「師戸宗像神社」からの借り物で、欅の木をくり抜いて作られた100年以上前のものだそうです。
15年前に修復し、再び使えるようになりました。
とても神聖な太鼓なのです。
お囃子で使う楽器は、太鼓などの打楽器の他に、笛、鐘、鈴、拍子木などがあります。
若手の方は、最初は太鼓でお囃子のリズムを覚えていくのだそうです。
お囃子にはほら貝も使われます。
お囃子のメロディを奏でるのは笛です。
笛は、最初から音を出せる人はほとんどいないそうです。
はじめは練習用のプラスチックの笛で慣れていきます。
これらは練習用の笛で、手前のグレーのものは、塩ビ管で作ったお手製の練習用笛です。
試しに吹かせてもらいましたが、「スースー」と乾いた音しか出ませんでした。
小・中学校の頃に吹いていたリコーダーとはやはり違いますね。
楽器以外にもお囃子で重要な役割を果たす、獅子舞用の獅子頭。
この獅子頭は非常に重いそうで、これを操るのは相当体力が要るそう。
「師戸囃子保存會」の皆さんは「師戸宗像神社」の氏子ということもあり、お囃子の奉納だけでなく、大晦日・年越の神社の参道に飾る竹灯籠や、新年の熊手なども製作されています。
こちらは以前に作られた竹灯籠。
どんな感じに光るのか部屋を暗くしてライトを当ててみました。
こんな感じでとても綺麗に光ります。
大晦日・年越の数時間、「師戸宗像神社」の参道が竹灯籠で幻想的に照らされるそうです。
こちらは以前の大晦日・年越の参道の様子。
なんと幻想的!
大晦日から年越にかけての時間帯にはお囃子も奉納され、普段はとても静かな小さな「師戸宗像神社」が、大晦日・年越は地元の方々でとても賑わいます。
温かい豚汁や甘酒の振る舞いのほか大抽選会も。
もしお時間が合えば、この大晦日・年越は「師戸宗像神社」を訪れ、「師戸囃子保存會」の皆さんの作られた幻想的な竹灯籠の参道を通りながら、保存と継承の活動を続けられている「師戸囃子保存會」の皆さんが奏でるお囃子を聞きに行ってみてはいかがでしょうか?
■「師戸囃子保存會」による大晦日・年越奉納祭囃子
・2023年12月31日(日)23:30~
・2024年1月1日(月)0:10~
「師戸宗像神社」
- 所在地:千葉県印西市師戸1109
- 駐車場:なし(ご来社の際は現地で駐車可能な場所をご確認ください。)