【神戸市灘区】JR臨港線の廃線跡にある遊歩道は鉄道のテーマパークのような楽しさだった
JR神戸臨港線とは1907年(明治40年)に開業し東灘信号場から神戸港駅まで全長3.4キロの貨物専用線のこと。この路線が廃線になって2023年で20年が経過しました。廃線跡の一部は遊歩道になって残っています。今回はJR灘駅あたりから阪神線の春日野道駅付近までに残る廃線跡の遊歩道を訪ねます。
ここは線路の痕跡が至る所にあって歩いて楽しい廃線跡
今回の廃線跡はJR灘駅からすぐの場所にある臨港線跡の遊歩道です。約1キロほどの距離になります。終点は阪神線の春日野道駅付近です。
遊歩道の起点にはなんと距離標である0キロポストが設置されています。この遊歩道には距離ごとにこの距離標は設置されています。こういう何気ない演出が廃線跡に来たということを感じさせてくれます。
遊歩道の道幅はゆったり広く取られています。散歩をするのにとてもいい場所という印象を受けました。
しばらく遊歩道を進むと古い赤レンガに支えられた橋が出てきます。このレンガは臨港線が作られた明治40年当時のものです。
遊歩道から降りてレンガのふもとまで行くとこの橋台についての解説板が設置されていました。もうこれは博物館の展示のようです。
途中に高校の校庭が遊歩道に面してきますが、その区間にミニチュアの線路が遊歩道に沿って敷かれています。これはこの高校の鉄道研究会がミニSLを走らせていた線路とのこと。
さらに遊歩道を進んでいくと国道2号と交わるところに橋梁が見えてきました。当時使われていた橋梁を使って歩道にしているのでしょう。ここを歩いて通れるのは嬉しいですね。
この橋梁を国道2号線から見るとこのようになります。日ごろ国道2号線を車で通っているときにはここが遊歩道であることには気がつきませんでした。
この橋梁には架線柱が残されいます。よく見ると架線柱には当時のものと思われる碍子(がいしし)がそのまま残されています。当時の鉄道の雰囲気をこういった細かい部品からも感じることができます。
この橋をよく見ていくと国鉄時代の製造銘板がつけられていました。これによればこの橋は1969年(昭和44年)に製造されたものらしいです。製造元は地元神戸の川重てす。
橋梁を渡り終えると今度は本物の線路が遊歩道脇に敷かれています。ところどころにはキロポストや標識が立てられ鉄道が走っていた跡があちらこちらに設置されていて廃線跡の訪問者を飽きさせることはありません。ここはちょっとした鉄道のテーマパークと化しているかのようです。
遊歩道はここで終わりますが、実際の臨港線はこの先の神戸港駅まで続いていました。この先の神戸港駅の訪問記は別の機会に掲載します。
日ごろは鉄道に興味があまりない方でもこの廃線跡の遊歩道は楽しく鉄道の跡地を見つけながら歩ける場所だと感じました。。身近にある鉄道のテーマパークを楽しんでみてはいかがでしょうか。
臨港線(遊歩道)起点
神戸市灘区岩屋北町5丁目
JR灘駅下車