女性としての魅力に自信がありません。役を演じているほうが生きるのが楽です~おみおじリポート188~
「よほど好条件の結婚でない限りは自分の生活や仕事を変えたくない」というあなたへ
こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。
30代半ばあたりから男女ともに結婚しにくくなる理由の一つとして、自分の生活基盤やキャリアが築けていることがあると思います。結婚とは変化を受け入れて成長することです。「よほど好条件の結婚でない限りは自分の生活や仕事を変えたくない」という考えでは、「いい人が見つからないので独身のままでいる」という結論に至りやすくなります。
マチコ先生と僕が提案する方法は、「自分と補完関係を結べるような異性はどんな人なのか」を考えてみること。自分に欠けているところを補ってくれて、自分も相手の弱点をフォローできるような関係を模索してみるのです。一般的な条件などはあまり気にならなくなり、相手との共同生活を築くために捨てるべきものは捨てられるようになります。
23歳からの芸事は遅すぎる? 「追いつかなくちゃ」の一心で過ごしてきました
「結婚するために自分は何を捨てられるかなんて考えたことはありませんでした。結婚相談所でもそんなことは聞かれませんでしたし……」
自省モードなのは、舞台俳優の藤沢恵美さん(仮名、53歳)。結婚相談所に入ったのはコロナ禍になって舞台の仕事がなくなったのがきっかけだったそうです。
「結婚相談所のカウンセラーさんからはいろいろ厳しく指摘されました。でも、その人はお見合いに立ち会ったこともなく、相手のことは写真とプロフィールしか知りません。オネットはマチコ先生が両方のことを知ってくれているので、相手から断られたとしても本当の理由を教えてもらえると期待しています」
期待してくれるのは嬉しいのですが、アラフォーどころかアラフィフの婚活には相当の気合いが必要です。そもそも藤沢さんはなぜ今まで結婚に向けた行動をしなかったのでしょうか。大学を卒業してから演劇の世界に飛び込んだので、鍛錬と仕事に夢中で必死でもあった、という答えが返ってきました。
「23歳から芸事なんて遅すぎると思いながらも劇団の研究生に応募。合格したので会社を辞め、それからは『他の人たちに追いつかなくちゃ』の一心で過ごしてきました。昔はいわゆる女性らしい女性が『女優』としてもてはやされましたが、今は様々なタイプの人が舞台で必要とされています」
藤沢さんによれば、結婚して子どもを産んでも演技の仕事を続ける女性は少数派で、多くの女性が30代前半で辞めていくのが現状とのこと。50歳前後の女性は特に少なくて、藤沢さんも来年の分まで仕事が決まっているそうです。忙しくて楽しい日々ですね!
デジタルや細かいことは苦手ですが、相手がチャレンジしたいことをサポートできます
「20代30代はお付き合いをする人はいても結婚という選択肢は思い浮かびませんでした。『結婚とはこういうものだ』という固定観念が強くて、俳優という職業と両立できるとは思えなかったのです。でも、スナック大宮(大宮の読者交流宴会)に参加したり結婚関連の記事を読んだりして、もっと自然体で自分に合った結婚の形を求めてもいいのだと思うようになりました。これからの人生を共有できる相手が欲しいです。どちらかが大変なときは一番の味方として支え合えるようなパートナーシップを築けたらいいなと思っています」
なるほど。ちなみに藤沢さんには俳優業以外にも収入源があり、結婚相手に経済的に依存することはありません。補完関係としては、声や歌のプロフェッショナルであるのに加えて、何事にも飛び込める「フットワークの軽さ」があるそうです。
「好奇心旺盛なので、相手が興味あることやチャレンジしたいと思うことをサポートできると思います。苦手なのはデジタル系や細かいことです。音源や映像の編集、資料作成などをちゃちゃっとできる方に憧れます」
東京と名古屋に住むところがある藤沢さん。仕事が始まると稽古と公演に集中しなければなりませんが、それ以外のときは結婚相手に合わせた生活ができるようです。
結婚は他人と折り合いを付けること。猫をかぶるのではなくサービス精神を発揮しましょう
藤沢さんと話していて、「とても感じがいいけれどリラックスはしていない」という印象を受けます。素の部分がよく見えないのです。お見合いのときに相手から指摘されたこともある、と藤沢さんは明かします。
「『あなたは役を演じることはできるけれど自分がないね』と言われてドキッとしました。私は一人の女性としての魅力に自信がありません。だから、何かの役を与えられているときのほうが生きるのが楽なのだと思っています」
女性としての魅力に自信がないと告白できるのはすごいことです。本当の意味でのプライドがあるからなのだと思います。なお、心を許せる友だちには「ボンヤリしているね」と言われることが多いそうです。
ただし、ハキハキとしていて話しやすい雰囲気を出せるのも個性であり強みです。マチコ先生、お見合いのときはどちらの自分を出せばいいのでしょうか。
「40代以降の婚活は、猫をかぶっていても若い世代との競争に負けてしまいます。誰かに強烈に刺さる個性を出すべきです。ただし、『ありのままの自分でいたい』『無理せず自然体でいたい』という願望がかなうほど婚活は甘くありません。おしゃべりが苦手な男性とも向き合って、補完関係を探り、折り合いを付けていく作業が必要です。そのためには猫をかぶるのではなくサービス精神を発揮して、相手とのコミュニケーションを図る努力をしてください」
猫をかぶるのではなくサービス精神を発揮する。いい言葉ですね。「素敵な相手ならばサービスできる」という人もいますが、それは心得違いです。お見合いに応じてくれたすべての相手に一定のサービス精神を発揮して好印象を持たれる心構えが、たった一人との良縁につながると僕は確信しています。藤沢さんならできるはず。前のめりで応援するつもりです。
※文中の受けオネット会員は仮名です。藤沢恵美さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。