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NY金25日:米指標の改善、ドル高で大幅続落

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

COMEX金10月限 前日比15.20ドル安

始値 1,154.80ドル

高値 1,155.50ドル

安値 1,133.90ドル

終値 1,137.90ドル

世界的な金融市場の動揺が続くも、金相場は前日の軟調地合を引き継いで続落した。

中国株を筆頭に世界の金融市場はなお不安定な地合を強いられているが、金価格に対する影響は限定された。逆に、中国の利上げ発表を手掛かりに欧州株が前日比で3~4%程度の急伸地合を見せる中、素直に戻り売り優勢の展開になっている。特に、8月米消費者信頼感指数が前月の90.9から101.5まで上昇したと発表された後は、ドル高連動で売り圧力が強まり、一気に下げ幅を拡大している。引けにかけては押し目買いを入れる動きも見られたが、二桁の下げ幅は維持して引けている。

なお瞬間的な上昇リスクは残されているが、金融市場の不安定化を手掛かりに金相場を本格的に押し上げることに失敗する中、戻り売り優勢の地合に回帰した可能性が一段と高まっている。本日の消費者信頼感指数で直ちに9月利上げを支持することはできないが、米実体経済の堅調さにマーケットの関心が集まったことは、金価格に対してネガティブである。

中国の利下げ効果に関しては疑問の声もあるが、少なくとも政策対応が実施されたことは、金価格の上昇リスクを抑制しよう。

このままリスクマーケットが落ち着きを取り戻していけば、金相場の上値の重さが再確認される可能性が高い。一方、リスクオフの動きが再加熱しても、金市場に対する資金流入は限定されよう。上昇シナリオとして警戒すべきは、中途半端なリスクオフ環境が実現することになる。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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