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トレード必至の先発投手は、明日の試合に登板するのか。デッドラインは明後日

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャック・フラハティ(デトロイト・タイガース)Jul 24, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ジャック・フラハティ(デトロイト・タイガース)は、7月24日に6イニングを投げ、クリーブランド・ガーディアンズに1点しか取られなかった。自責点はゼロだ。

 今のところ、次の登板は、中4日の7月29日が予定されている。こちらも、相手はガーディアンズだ。

 だが、フラハティの登板は、取りやめになる可能性も大いにある。

 タイガースは、ここまで52勝55敗。ア・リーグ中地区首位のガーディアンズに12.0ゲーム差をつけられ、ワイルドカードの3番手、カンザスシティ・ロイヤルズとは5.5ゲームの差がある。7月28日には、スタメンマスクを分け合っていたジェイク・ロジャースカーソン・ケリーのうち、ケリーをテキサス・レンジャーズへ放出し、マイナーリーガー2人を獲得した。

 ケリーと同じく、フラハティも、今オフにFAとなる。今シーズン、フラハティは、先発18登板で106.2イニングを投げ、奪三振率11.22と与四球率1.60、防御率2.95を記録している。

 7月29日に投げた場合、次の登板は、8月3日以降となる。7月29日の登板をスキップすれば、7月30日~8月2日のいずれかの試合で――ほぼ間違いなく、タイガース以外のユニフォームを着て――先発マウンドに上がることができる。

 フラハティを獲得する球団からすれば、1試合でも多く投げられるほうがいい。ポストシーズンに進めるかどうかの位置にいるなら、特にそうだろう。

 タイガースにとっても、フラハティが怪我に見舞われ、トレードが消滅するリスクを回避できる。7月29日はホーム・ゲームだが、フラハティがタイガースに入団したのは昨オフなので、ファンに対する配慮、例えば、フランチャイズ・プレーヤーとの別れを惜しむ時間、といったものは、なくても問題ないと思われる。

 なお、7月29日にフラハティが投げなくても、その代わりに、前田健太が登板することはない。7月28日の試合で、前田は、3回表の無死一、三塁から、7回表を終えるまで投げた。

 今年のトレード・デッドラインは、7月30日だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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