八村塁の背番号「8」を背負っていた伝説の男
今シーズンのNBAオールスターゲームは2月16日に開催される。14日にはNBA1年目と2年目の選手が参加するNBA Rising Starsのゲームが、15日にはダンクコンテストが予定されている。
今回の開催地はシカゴ。マイケル・ジョーダンがブルズのユニフォームを着て一時代を築いた場所だ。
ジョーダンと言えば、背番号「23」。現在NBAの主役であるレブロン・ジェームスは、ジョーダンに憧れていたからこそ、高校時代から「23」を着用して来た。
さて、日本メディアに配布された「NBA All Star 2020」の案内には「未確定ですが、14日のNBA Rising Starには、ワシントン・ウィザーズの八村塁選手が出場する可能性が高いと言われております」と書かれている。
NBA Rising StarもNBA All Starも東西に分かれ、自身が所属チームで身に着ける番号のユニフォームに袖を通す。東は青、西は赤といった具合になるのだが、同一チームに同じ番号が存するケースも珍しくない。
八村塁がNBA Rising Starsにセレクトされた場合、背番号8となるであろう。そこで私が思い出すのが「8」を背負ったLegend、コービー・ブライアントだ。コービーは1996-97シーズンのデビュー以来、10季を背番号「8」でプレーし、11シーズン目から引退までは「24」を選んだ。 NBAを制すること5回。得点王2回、FINAL MVP 2回、シーズンMVP1回。文字通り、長くNBAの顔だった男である。
コービーがレブロンの猛攻を受けながら、NBAベストプレーヤーの座を死守していた2009-10シーズン、私はウォーリアーズ戦後の控室でコービーに質問をぶつけたことがある。
ーーーーバスケットボール選手として、あなたが成功した要因とは何ですか?
コービーは、ニヤリとしながら応じた。
「いいチームメイトに恵まれ、最高の組織力で戦うことさ」
今回、八村がNBA Rising Starの一員となれば、更に彼の能力を引き出せるチームメイトとの化学反応が見られるかもしれない。八村にとって、かけがえのない経験となるであろう。コービーの言葉を肌で感じることができるか。