赤穂市天和にある「旬を盛る りきゅう」というお店をご存知ですか。いろいろなお惣菜を盛り合わせたランチや一品料理を提供するのはもちろん、お好み焼や仕出しまで。しかもどれもおいしくてリーズナブル。どんなお店なのかご紹介しましょう。

JR天和駅近くにある「和食とお好み焼の店」

「りきゅう」は、JR天和駅から徒歩で約5分、三菱電機の赤穂工場の門からもすぐという場所にあります。

入り口のボードにも「お好み焼と和食のりきゅう」と書かれていて、和食処の店構えというわけでもなければ、お好み焼屋さんの雰囲気でもないので「一体どんなお店？」という感じで入店しました。

店内はすっきりとしていてこんな感じ。
テーブルがけの4人席が3つとカウンター席合わせて15席ほどのこぢんまりしたお店ですが、清潔感があってほっと和むような雰囲気です。

こちらがメニューの一部です。
限定15食の「日替わりランチ」はなんと800円ですよ～！
丼に至っては、牛丼、親子丼ともに味噌汁付で600円。
いろいろなものが高騰しているなか、こんなお値段でランチを楽しめるなんて～。

人気の日替わりランチはこんな内容

それでは、人気の日替わりランチを紹介しましょう。

私が行った日は、このようなラインナップ。
寄せ鍋がメインで、お惣菜や果物の盛り合わせのプレートと、小鉢、漬物、ごはんという内容です。
このメインの寄せ鍋、具材がすごいんです。エビ、鱧、カキ、コチという魚介のほかに、豚肉や鶏肉も。野菜は白菜、ニンジン、シイタケ、ほうれん草、白ねぎが入っています。山海の幸がたっぷりで、しかもうどん入りなんです。豪華な鍋焼きうどんともいえるかも。
すごいボリュームでしょ。

小さなお皿には、お惣菜と果物を盛り合わせています。
エビとキューリの酢の物、ニラのみそ焼き、五目豆、柿という内容。小鉢はきんぴらごぼうです。
千枚漬けと大根の漬物も付いていて、こちらもすっきりと箸休めにぴったりです。

これらはもちろんすべてが手作りで、やさしい味付け。どれもおいしいんです。
野菜も自家菜園のものを中心に使っています。

この日、私がいただいた日替わりランチは、月1回程度の変化球的な日だったようで、日ごろは、どれがメインかわからないようなミニオードブル形式のランチが多いそうです。

例えばこんな感じ。
小鯛の煮つけ、ミニお造り（ハネ・ハマチ）、ミンチ肉の手作りコロッケ、ほうれん草とラディッシュと菊花のお浸し、サラダ、柿、漬物、ご飯と味噌汁という内容です。

15食限定の日替わりランチは、予約必須で売り切れ御免。
8割くらいの方は予約をしていて、12時に行っても、終了していることがあるそうでよ。
こんなにいろいろ付いて、栄養満点でリーズナブルなランチって、毎日でも食べたいですよね。

粉もんも一緒に楽しめる

テイクアウトで人気の”粉もん”も、いろいろそろっていますよ。
そば焼やうどん焼は450円って、今時400円台の粉もんがあるなんて驚異的。

ぶた玉です。生地がふわふわで柔らかくて、おいし～。
美味しさの秘密は、粉を溶く出汁にあります。
なんと、こちら、丁寧にとった昆布とカツオの合わせ出汁、しかも一番出汁を使っています。

キャベツも手切りのみじん切りにこだわっています。キャベツが適度な水分を含み、ふんわりとした焼き上がりになるそうです。

実は、この店の一番のウリどころが、和食と粉もんを同時に味わえること。
そういえば、あんまりないですよね。
お好み焼屋さんが、鉄板焼きメニューをちょこっとやっていたり、居酒屋のメニューに粉もんを一部入れてたりするする場合はありますが、こんなにたくさんの種類の粉もんのラインナップはまずないのでは。

私が伺った日にも、70代くらいの女性の2人連れのお客様が、ぶた玉を1枚頼み、シェアしてがっつり日替わりランチの後に食べていました。「お好みは別腹やから、食べられるんや～」ですって。
シェアする方も多いそうで、そんな方向けに人数分にカットしてくれるそうです。そんな気の利いたサービスもうれしいですね。

こちらの粉もん、テイクアウト需要が高く、近隣の会社の方からのオーダーも多いそうです。食べに来たお客様が、帰りに買って帰ることもあり、作業服でランチを食べていた方も、テイクアウトしていました。

一品料理との組み合わせでランチに

一品料理もおいしいんですよ。
こちら、人気のだしまきです。出汁がしっかり効いていておいしいんです。
何と卵6個も使って巻いているそうで、ボリューム満点です。

1本とハーフサイズがあるのもうれしいですね。

こちらも人気メニューの「とりもも塩焼き」です。
塩だけではなく、絶妙な美味しいタレが絡んでします。
野菜も添えられていて、ドレッシングもおいしいです。

「豚イカキムチ」って、初めて食べたかも。
豚キムチは結構ポピュラーですが、こちらはイカ入りです。

これらの一品料理に、ごはん（150円）とみそ汁（100円）をつけて、定食スタイルで食べる方も多いそう。「日替わりランチ」が終わっていても、気を取り直して、こちらの定食か丼物をいただいてください。もちろん、お好み焼や焼きそばとの定食も自在です。

予算に応じて仕出しも多彩に

仕出しもやっているんですよ。こちらのお弁当は1,500円。
お刺身や揚げ物、和え物などバランスよくお惣菜が入っていますよね。
自治会や老人会などからの依頼も多いとか。

法事の折詰は、こんな感じ。

弔事だけでなく、慶事の弁当もおまかせください。
お赤飯や鯛のお頭付きでこのお値段。予算や内容は、ご相談ください。

ご主人は元有名料亭の料理長

「りきゅう」は、家族で営むアットホームなお店ですが、店主の木待忠治さんは、御年81歳。約30年前までは、JR播州赤穂駅の北口近くにお店を構えていました。「廬山（ろざん）」といえば、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。

30年前、地元の天和に戻って「りきゅう」をオープンしました。
お好み焼店は、今の場所で、以前から忠治さんの奥さまがされていたそうで、それをそのまま引き継ぎ、お好み焼もある、和食と仕出しの店になったそうです。

忠治さんを支えるのは、西川輝美さん、平山多美さんの2人の娘さん。
「父は本当に仕事が好きなんです。私たちはそんな父を支えるのが精一杯。家族で助け合って店をやっている感じです。父が大病を患ってから、さらに健康志向が強くなりました」と多美さん。
近くに会社が多いので「働く方にお腹いっぱいになって帰ってもらいたいし、少しでも喜んでいただきたいから価格は据え置きにしています」とボリューム満点でコスパ抜群の料理についても話してくれました。

とにかく何を頼んでも満足度も満腹度も100％以上の「りきゅう」。ぜひ一度訪れてみては。
ランチは予約必須ですので、念のために。