【川崎市中原区】創業120年の歴史を誇る川崎の海苔問屋、高喜商店の海苔を食べ比べ!
海苔、お好きですか?
私は、海苔だけをつまみに日本酒をちびちびやれるくらいには、海苔が好きです♪ 子どもの頃はよく缶の海苔をおやつにパリパリと盗み食いして、叱られていました。(笑)
先日、日吉で美容室に行った帰り道、綱島街道を元住吉まで歩いていると左側に、気になるお店を見つけました。
高喜商店
あっ、これは…
縁道食堂や、まんまMiyuさん、また近所のイトーヨーカ堂武蔵小杉駅前店の催事で定期的に行う「川崎フェア」にも置いてあった美味しい海苔を作っている「川崎の海苔問屋・高喜商店」さんです!!
縁道さんのおむすびに使われていて、とっても美味しかったんです!
ずっとお訪ねしたいと思っていましたが、こんなふうに突然出会えるのはご縁ですね!
工場が隣接されており、こちらで製造したものを直売しているようです。
創業は明治34年
高喜商店さんの創業は明治34(1901)年。日露戦争より前…すごい!
世界的にはオーストラリア連邦が誕生し、スカルノさんがインドネシア大統領になった年ですね。日本は景気が良く、さまざまな産業が発達した時代でもありました。
昨年は創業120周年だったので、記念の缶も出ていました。
古いものと新しいものが一体になったセンスを感じます。
現在は5代目が活躍中
現在の社長は5代目ということです。この日は、社長の弟さんで営業を担当する高田保さんが、奥から出てきてくださり、丁寧にご説明いただきました。ありがとうございます!
終戦後に川崎の南部から現在の場所へ
そもそも、川崎で海苔を作っていたということ自体知らない方が多いかもしれません。かつて、明治の初期には遠浅の大師河原沖は、海苔の一大養殖地でした。
昭和の高度経済成長期に水質が悪化したことで、川崎の漁業は100年の歴史に幕を下ろしましたが、それまでは「大師海苔」として多くの人に親しまれていたのだそうです。
高喜商店さんも、川崎区で創業し、海苔以外の商品も扱っていましたが、空襲で全てが焼けてしまい、倉庫などの関連設備があった現在の中原区に稼業を移しました。
商売のために購入したトラックは、川崎市では3番目だったのだそう。
新海苔
高田さんに、お勧めの商品を聞いたところ「今はこちらの新海苔です!」と教えていただきました。恥ずかしながらわたし、海苔の旬などまったく意識したことがありませんでしたが、海苔の漁は11月に始まり、4月頃には終わるんですって。
この「走り」である11月に摘んだ海苔は、高級な「新海苔」として出回ります。
(だから、お歳暮に海苔を頂くことが多かったんですねえ。)
こちらの「秋芽一番」は、日本一の海苔の産地である有明海の、一番摘みの海苔。カツオで言えば江戸っ子は女房を質に入れても食ったという初鰹と同様に、希少価値のある一品なんですね。
お値段は10枚入り=1,944円と張りますが、1000袋限定の入荷で、既に半分は売れてしまっているのだそう。
どんなお味がするのでしょう?
そんな高級な海苔はどんな味なんだろう? と思っていたら、なんと試食させていただけました!(本来は、もっと多くの種類を試食して買えるのだそうですが、現在は感染症対策もあり、限定されたものだけを試食できます。)
一口いただくと…うわ!
まずは鼻腔を磯の香が上品にくすぐり、軽くて柔らかい口当たりに驚きます。
舌の上で溶けていくにつれ、旨味が口中に広がっていき…
なるほど!これはおいしい!!
青まぜ海苔
もうひとつ試食させていただいたのが「青まぜ海苔」です。
この左側の方なんですが…
またまた恥ずかしいことに、私そもそも青のりと普通の海苔の違いをあまりよくわかっていませんでした。そもそも海藻の種類が違うんですね。(海苔=紅藻類、青のり=緑藻類)
含まれる栄養素も異なり(海苔はタンパク質、カルシウムが豊富で、青のりはミネラル、ビタミンが豊富)風味も違うので料理への使い途も違います。
「青まぜ海苔」はより、磯の香りが強く、焼きのりとしての香ばしさも感じられる気がしました。海苔が本当に好きな人はこちらの方が好きなのかもしれません。
これだけ種類があると、どれを買えばいいのか迷ってしまいそうですが、高喜商店さんでは、それぞれの海苔に合った使い途も写真で掲示してあったり、店員さんがアドバイスしてくれたりと、とっても親切なので大丈夫です。
買って帰って利き海苔してみます
それでも、お店で試食ができない種類、食べ比べてみたくなっちゃいますよね。
というわけで、買って帰って「利き海苔」してみました。
気分は格付けチェックされる芸能人!? めざせYOSHIKIさま!(笑)
今回選んだのは、こちらの3種類。
上段にある「高級海苔」のラインナップからブランドである有明海産の「新海苔 佐賀の極み」と、高喜商店さんが力を入れる地元の海苔「新海苔 神奈川の極み」。こちらの二つは10枚入りで一般価格は1,600円超え。それに加えて、下段から同じ東京湾でも普段使いできる10枚入り600円代の「焼海苔」。
果たして利き分けることができるのか!?
結果はどうだったでしょう?
実は、私は全問正解。空太郎は正反対の結果でした。
この差は単純に、私が高喜商店さんで「秋芽一番」を試食していたからだと思います。
つまり、人の舌は違いはわかっても、おいしいかどうかはやっぱり「主観」なので、必ずしもおいしい(と思う)方が高いというわけではないんですね♪
おいしいかどうかで言うと、全部美味しかったです!(笑)
空太郎は「これが一番厚くて食べ応えがあった!」と言う理由でそれがいちばんのブランド品だと思ったそうですし、私は「昼に食べた有明海の高い海苔は薄くてサラリとしていた」ということを基準に選んだのです。
子どもの素直な味覚にしたがい、我が家は下の段の方を使い、誰かに贈るときは上の段のものを買おうかな、と思いました。(それでもドラッグストアーなどで買っていた廉価なものに比べると格段に高級です!笑)
チョイスも豊富に
板海苔だけでなく、「ばら干し海苔」や、海苔以外の乾物、オリジナルグッズまで。
ばら干し海苔
ちょっと前のエントリで紹介した「満留賀」さんの花巻蕎麦に入ってたいい香りのお蕎麦もこういう海苔を使ってましたね!
鰹節
特撰鰹節!腹の部分と背の部分が選べます。
ふりかけや佃煮、塩
支払い方法も多数
お支払いの方法も、「じもと応援券」「かながわPay」「PayPay」など、いろいろ選べてお得ですね!さすが地域に愛され、地域を愛するお店です。
毎月末にはお得なアウトレットセールも
31日までは、規格外品がお安く手に入るセールもしています!(日曜日はお休みなので気をつけてください)
120年の歴史を持つお店、5世代目となっても変わらずに、地域と一緒に商売をしているお店の素晴らしさの一端を知ることができました。
高田さん、店長さん、ありがとうございました!!
これからも末長く、川崎の街で商売繁盛されますように! 私もまた買いに行きます!!
高喜商店
住所:川崎市中原区木月4-3-5
電話番号:044-411-2339
営業時間:10時〜18時
定休日:日曜日
公式サイト:https://www.takaki-nori.com
アクセス:東急東横線元住吉駅より徒歩5分