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医療と「わいせつ」の線引は? 健診中の聴診器操作で医師に有罪

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:アフロ)

 群馬の会社で行われた定期健診で、女性社員4人の胸に聴診器を当てる際、指を押し付けたとして、準強制わいせつ罪で逮捕起訴された男性医師に対し、前橋地裁は懲役2年6ヶ月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。

 こうしたケースでは、医療と「わいせつ」の線引きが問題となる。聴診器で正確に心雑音などを聴こうとすると、指が胸に触れることもありうるからだ。現にこの医師は、捜査段階から一貫して「胸には触れたが故意ではない」「適切な聴診だった」と主張していた。

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元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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