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【沖縄県宜野湾市】1年に1度だけ咲く夏の風物詩を観覧。サガリバナの花の見頃は7月下旬まで。

ホクト地域情報発信ライター(浦添市・宜野湾市)

実はとても希少な花。観覧できるのは南西諸島の限られた地域のみ。

夜21時頃に撮影。満開でした。
夜21時頃に撮影。満開でした。

毎年6月中旬から7月下旬に沖縄県で見頃を迎える花がある事はご存知でしょうか。1年に1度、真夏の夜に一晩だけ咲き、翌朝には儚く散ってしまいます。白や淡い桃色のふわふわと綿毛のように咲く姿はとても神秘的です。

サガリバナの花言葉は「幸福が訪れる」

夕暮れ時に撮影。蕾が花開く手前の状態でした。
夕暮れ時に撮影。蕾が花開く手前の状態でした。

主な自生エリアは湿地帯や水辺になり、降水量が多い熱帯や亜熱帯気候に咲く花です。日本では沖縄本島、石垣島や西表島をはじめとする離島で群生が確認されています。開花時期は毎年6月下旬から9月頃ですが、梅雨明けの6月後半から7月下旬の間が見頃のピークです。主な開花要因は諸説ありますが日照条件になり、夕日が沈む頃から徐々に蕾が膨らみ始め、辺りが暗くなる頃には満開になります。開花すると生花独特の甘い香りが立ち込めるため、離れた場所からでも探す事ができます。夜明けには散ってしまいますが蕾の数が比較的多いため、観覧時期は数日ほど期待できます。

宜野湾伊佐の「せせらぎ通り」に見頃を迎えたサガリバナを発見

自治体の方々によりしっかり管理され清掃が行き届いていました。マナーを守って観覧しましょう。
自治体の方々によりしっかり管理され清掃が行き届いていました。マナーを守って観覧しましょう。

だいぶ引きで撮影していますが川には大量の魚・エビ。子供たちは歓喜、筆者は悲鳴。
だいぶ引きで撮影していますが川には大量の魚・エビ。子供たちは歓喜、筆者は悲鳴。

玉ボケキラキラの写真が撮れました。名前は存じませんがたくさんの花が咲いていました。
玉ボケキラキラの写真が撮れました。名前は存じませんがたくさんの花が咲いていました。

今年の見頃のピークを過ぎた後にサガリバナを観たいと思った筆者、完全に出遅れての捜索を開始しました。子供たちを連れて遠征するには時間が限られていたので必死にググります。近場で観たいという執念で見つけました。場所は宜野湾市伊佐の「せせらぎ通り」です。ざっと数えただけでも10本程のサガリバナの樹がありましたが、見頃の花を観覧できたのは1本のみでした。

住宅街の中にひっそりと咲くサガリバナ。観覧時はお静かに願います。

夕方18時頃に撮影。蕾がたくさん房になっていました。
夕方18時頃に撮影。蕾がたくさん房になっていました。

少しずつ蕾が白く膨らんできました。
少しずつ蕾が白く膨らんできました。

わずか30分ほどで形状が変わりました。
わずか30分ほどで形状が変わりました。

ぶらんとツルが樹からいくつも垂れ、ぶどうの房のような形状の蕾が見受けられました。丸みを帯びた蕾が日が暮れるにつれ、徐々にほわほわとした花の形状へ変化していきます。最後まで立ち会っての確認は出来ておりませんが、花開くペースがとても早かった為、1時間以内には開花に至るようでした。辺り一面にはサガリバナの甘い香りが漂い、生花の香りも楽しむ事ができました。花が咲いて散るペース以上に蕾が成っているため、見頃を迎えても1週間程は花の観覧が出来ました。

辺り一面にサガリバナの甘い香りが漂っていました。
辺り一面にサガリバナの甘い香りが漂っていました。

来年は有名所にも足を運んでみようと決意しました。

今回観覧した樹。
今回観覧した樹。

淡い桃色のサガリバナでした。
淡い桃色のサガリバナでした。

初めてサガリバナの花を観た筆者はあまりの美しさに感動しました。時既に遅しでしたが、後日西原の内間御殿に足を運んだところ、大量の咲いた後の形跡は確認できました。一房でも見応えがあるサガリバナですが、群生している様子は圧巻の美しさを容易に想像出来ます。地域によってはまだ開花の確認ができる場所もあるそうなので、自由研究のお題として如何でしょうか。(夜間及び早朝の観覧になるため、必ず保護者付き添いの上でお願い致します。)

【現地情報】
名 称:ふんしん せせらぎ通り
住 所:沖縄県宜野湾市伊佐2丁目9−19
備 考:住宅街の中にあるため観覧時はお静かに。

地域情報発信ライター(浦添市・宜野湾市)

沖縄生まれ沖縄育ちのホクトです。趣味の延長でご縁を頂き、2022年にWEBライターのお仕事を始めました。登場する優秀な助手は長女(2018年)と次女(2020年)。昭和・平成・令和という家族構成のため、稀に懐かしいネタが登場することも。世代の方はぜひくすっと笑って下さい。記事を通して読者の方の「今度、ここ行こうかな」に繋がると幸いです。

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