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アラフィフから気になる視力と記憶力の低下。日頃から取りたい栄養素3選

水野雅浩/健康マネジメント健康マネジメント専門家

先日、健康経営に取り組む建設業の企業で、「仕事のパフォーマンスを上げるブレインケア」というテーマで講師をしました。建設業は、一つの判断ミスが労働災害の被害者にも加害者にもなるため、健康マネジメントは重要視されています。

アラフィフになると、視力が落ちたり、記憶力が低下したり。さまざま身体的な変化を感じ、確実に人生の後半戦に向かうための準備が始まるステージです。健康ケアの中でも50代に特に力を入れたいのが、ブレインケア。会社の中では中間管理職としてますます活躍する年代だからこそ、記憶・集中力・判断力を司るブレインケアは欠かすことができません。

■50代から気になる体の変化に、視力と記憶力の低下

50代になると、体に大きな変化が訪れます。「Trairy」で行ったアンケート調査では、以下のような結果が出ています。(50〜59歳の女性166人、男性144人が対象)

<女性編>

  1. 視力が落ちた     :72.9%
  2. 顔のシワやシミが増えた:68.7%
  3. 太りやすくなった   :55.4%
  4. 記憶力が落ちた    :51.8%
  5. 筋力が落ちた     :51.8%

<男性編>

  1. 視力が落ちた     :70.1%
  2. トイレの回数が増えた :47.2%
  3. 記憶力が落ちた    :47.2%
  4. 筋力が落ちた     :45.1%
  5. 運動が前より辛くなった:43.8%

引用元:Trairy調査

男女とも、加齢とともに、「視力が落ちた」「記憶力が落ちた」と実感することが増えるようです。これに反比例するように増えるのが50代からの労働災害。視力の低下、判断力の低下は、思いの外仕事のパフォーマンスに影響が出るようです。

■視力と記憶力には密接な関係が

記憶は、香りの記憶や、手触りの記憶など、五感を通じた記憶があります。しかし、その中でも、最も影響を受けると言われているのが視覚からの記憶。目は脳の一部が飛び出たものという表現もあるほどで、なんと、記憶の8割は視覚からの情報と言われています。

このことから、記憶ケアをするのであれば、視力のケアを同時に心がけることが重要と分かっています。では、具体的に何をすればよいのでしょうか。アイケア、ブレインケアにはさまざまなアプローチがありますが、今回は、栄養の側面から日々気をつけることをご紹介していきましょう。

■アイケア・ブレインケアに欠かせない栄養素3選

(1)人参、かぼちゃに豊富なビタミンA

ビタミンAは視力維持に欠かせない栄養素です。特に、夜間視力の改善に役立ちます。ビタミンAは、人参やかぼちゃ、レバーなどに豊富に含まれています。実は人参やかぼちゃなどに含まれる栄養素の中にはカルテノイドという抗酸化成分もありますが、これはアイケアだけでなくブレインケアにもよいことが分かっています。

(2)青魚にリッチな、オメガ-3脂肪酸

「さかなを食べるとアタマが良くなる~♪」という歌がありますが、魚介類に含まれるオメガ-3脂肪酸は、脳の健康と機能を維持するのに重要な役割を果たします。これにより、記憶力の低下を防ぐことができます。青魚が苦手な方は、オメガ-3脂肪酸は、亜麻仁油などに含まれています。スーパーのオイル売り場ですぐに手に入ります。クセがないので、サラダにかけても、また、味噌汁やご飯にひとたらしすることで、簡単に生活習慣の中に取り入れることができます。

(3)お肉や卵に含まれる、ビタミンB12

ビタミンB12は、神経系の健康を維持し、記憶力を改善するのに役立ちます。ビタミンB12は、肉や魚、卵などの動物性食品に多く含まれています。私がビジネスパーソンにオススメしているのは、朝ご飯を納豆たまごかけご飯にし、さらに、しらすをスプーンいっぱい乗せて食べること。これにより、ビタミンB12はもちろんのこと、オメガ3脂肪酸も取ることができるので、素晴らしいブレインフードになります。

■最後に

これらの栄養素を日々の食事から摂取することで、視力と記憶力の低下を予防し、健康的な生活を送ることができます。アラフィフのビジネスパーソンは、まだまだ現役で集中力、創造力、判断力をフル活用して、仕事を通じて社会貢献をしていく立場です。しかし、薄目で将来を見渡すと70代、80代になる親の認知症が気にかかる年齢です。人生100年時代、脳が健康じゃないと、人生を楽しむことができません。ブレインケアは、1日の食の選択が大きく左右します。ぜひ日々の食生活に、上記の食材を意識して取り入れていきましょう。

健康マネジメントスクール

水野雅浩

健康マネジメント専門家

健康マネジメントスクール代表。作家・講師。予防医学の専門家。健康経営アドバイザ-。『グローバルで勝つ!30代の太らない疲れない7つの習慣』はアマゾン総合1位。企業・行政・大学で「仕事のパフォーマンスを上げる健康マネジメント」、学習塾で「子供の成績を上げる食事・睡眠習慣」をテーマに講師。著書に『親子で作る健康習慣「本番力」で受験に勝つ』がある。中央大学法学部卒業後、介護サービスに携わり10年間、人の老化と向き合う。その後の香港勤務では海外のビジネスパーソンらが実践する健康投資を目の当たりにする。日本に帰国後、12年、外資系ヘルスケア企業で商品開発の責任者を担う。1975年生まれ。福岡在住。

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