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小倉 唯 人気声優シンガーが「アーティスト人生の中でもとても貴重で素敵な経験になった」セッションとは

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
写真提供/BS-TBS

人気声優アーティスト・小倉 唯が3人のアレンジャーとセッション

音楽シーンを代表するサウンドメーカーが紡ぐスペシャルアレンジで、アーティストが今歌いたい、歌うべき曲を、一流のミュージシャンたちとセッションするライヴ番組『Sound Inn S』(BS-TBS)。大編成での生演奏にこだわり、上質な音楽を作る「場所」での「時間」は、アーティストにとってもかけがえのないものになる。

9月21日(土)放送回に登場する声優アーティストの小倉 唯もその一人だ。「自分のアーティスト人生の中でもとても貴重で、本当に素敵な経験になった」と語る小倉にとって刺激的だったセッションとは?

9月18日に約2年半ぶりのアルバム『Bloomy』を発表

人気クロスメディアコンテンツ『ウマ娘 プリティーダービー』のマンハッタンカフェ役や『HUGっと! プリキュア』のキュアエトワール役など、数多くの人気TVアニメ、ゲーム作品でメインキャストを務める小倉は、2012年にソロアーティストとしてもデビュー。9月18日に約2年半ぶりのアルバム『Bloomy』をリリースした。この日は『Bloomy』のリード曲「Wind of Bloom」を始め、大切な3曲を披露した。

“きっかけ”の曲「ドッキドキ!LOVEメール」を、本間昭光のアレンジで披露。「生演奏だとウキウキ胸が躍る感じがする」

本間昭光
本間昭光

一曲目は松浦亜弥の「ドッキドキ!LOVEメール」(2001年)を、本間昭光のアレンジで歌った。この曲は「アイドルに憧れて小学生の時、家でよくこの曲を歌っていました。だんだんアイドルになりたいという思いが強くなって、オーディションを受けたので、この曲が今の自分に繋がっていると思います」と語る、小倉にとって特に大切な一曲だ。しかしオーディションで声が特徴的と見いだされ、まず2009年に声優デビューした。

本間がオリジナルからガラッと変化させた、ゴージャスで跳ねるようなストリングスが印象的なアレンジを小倉が「生演奏だとウキウキ胸が躍る感じがする」と、自身の人生を変えた曲をハッピーオーラを放ちながら歌っていた。

思い入れの強いバラード「Dear」を、冨田恵一のアレンジで披露

冨田恵一
冨田恵一

2曲目は「Dear」を冨田恵一のアレンジで歌った。ブラスが印象的な、クールかつ温もりを感じる冨田節全開のアレンジについて小倉は「めちゃくちゃ素敵なアレンジで原曲よりさらに温かみを感じます」と絶賛。小倉はこの曲にも強い思い入れがあるという。「それまであまりバラードを歌ってきませんでした。自分の声にコンプレックスがあって、乗り越えなければ、という緊張感がずっとありました。でもこの曲と共にバラードを自分の中で成長させてきたという思い入れがあった曲なので、今日こうしてテレビで歌っているのが信じられないくらい」と語った。そして「今の自分の声を生かしたアプローチで表現したい」と、表情豊かな歌を披露した。

「声優をやっているから歌に通じるものがあるし、歌っているからこそお芝居に活きてくる部分もある」

声優とアーティスト。それぞれの表現にどんな影響を与えあっているのだろうか。「声優をやっているからこそ歌に通じるものもあるし、歌っているからこそお芝居に活きてくる部分もあって。歌を表現するにあたって自分の歌い手としての幅とか、キャラクターの幅が広がっていったり、そういう意味では相互作用し合っているというか、もちろん自分の中では切り替えて活動していますが、どちらも大切です」と教えてくれた。

「Wind of Bloom」を船山基紀のアレンジでテレビ初披露

船山基紀
船山基紀

3曲目は自身が作詞を手がけた「Wind of Bloom」を、船山基紀のアレンジでテレビ初披露。船山が総勢27名の豪華バンドで、ドラマティックでゴージャスなサウンドを構築。小倉は「レコーディングの時よりも、よりストーリーを感じる音楽性の豊かさで、この楽曲の深みがさらに出ていると思います」と感動していた。船山が「伝えたい思いが強くて、エネルギーを感じる」と絶賛したその歌詞について小倉は「20代最後のアルバムの表題曲なので、女性としての美しさや儚さをテーマにしたいと思いました」と、希望を手に未来へと進んで行く全ての人の背中を押してくれる歌詞を、美しいメロディと共に丁寧に歌い、届けた。

「自分の楽曲に愛を持って、自分らしいパフォーマンスを忘れることなく、皆さんに私の歌声や世界観を楽しんでいただけるように、これからも磨いていきたい」

全てのセッションを終えた小倉は「初めはかなり緊張してドキドキしていました。でも生演奏は本当に素晴らしくて、自分の楽曲にさらに厚みが加わり、貴重な体験をさせていただくことができました。改めて歌うことや音楽の楽しさを強く感じることができました」と、充実した顔で語っていた。さらに10月からスタートする約5年ぶりとなる全国ツアー『小倉 唯 LIVE TOUR 2024 〜Bloomy × Meet you!〜』を前に「今日すごく刺激を受けて、久々のツアーへのモチベーションが上がりました。自分の楽曲に愛を持って、自分らしいパフォーマンスを忘れることなく、皆さんに私の歌声や世界観を楽しんでいただけるように、これからも磨いていきたい」と決意を新たにしていた。

小倉 唯のパフォーマンスが楽しめる『Sound Inn S』は9月21 日(土)、BS-TBS(18時30分~19時)で放送される。またTVerでは未公開部分を追加した特別バージョンが見逃し配信される【9/22(日)12:00~10/19(土)18:29】。

BS-TBS『Sound Inn S』オフィシャルサイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

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