【福岡市城南区】蜜まみれの快感・壺焼き芋のN.sweet
お散歩ライターの石井つかさです。
2024年の夏は異常な暑さが続き、残暑も35度を超える日がありましたが、夏の次には必ず秋が訪れます。9月も終わりにさしかかり、やっと涼しさを感じられるようになってきました。
秋の到来といえば、食欲の秋です。焼き芋が美味しい季節ということで、城南区七隈の住宅街にある少し珍しい『壺焼き芋』を提供している『N.sweet』さんにお邪魔しました。
外観は工事中のように見えますが、これは店舗前の前面道路が拡張工事中のため、用地確保のために空き地になっています。工事が完了すれば、ロードサイド店として営業される予定です。
N.sweetさんをカテゴライズすると焼き芋屋さんですが、焼き方が一般的なものと異なります。「壺」の中で焼かれており、石焼き芋とは違い、『焼く』と『蒸す』が同時に行われているような状態になります。
壺の中に炭を置き、サツマイモを専用の金具で吊るして焼きます。炭火による遠赤外線効果と、壺の中の一定の湿度が、しっとりと美味しい焼き芋を作り出すのです。
この日は、2種類の壺焼き芋をいただきました。壺焼き芋(100グラム税込200円)と、冷やし壺焼き芋(Mサイズ税込420円、Lサイズ税込470円)です。
まずは冷やし壺焼き芋から。写真でもわかるように、まるで蜜が流れてきそうな仕上がりです。テレビ的な表現を借りるなら「まるで飲み物」のよう。冷えた焼き芋を食べるのは初めてでしたが、非常に甘く、トロトロで「蜜にまみれる」という表現がしっくりくるほどの仕上がりでした。
次に、焼きたての壺焼き芋をいただきました。こちらは焼きたて熱々で、ハフハフしながら食べるのがたまりません。寒い日には格別でしょう。焼きたても中はしっとりしており、冷やし壺焼き芋に比べて、芋の香りがより強く感じられました。
さらに、店主の新原さんにお話を伺いながら、もう一品、壺焼き芋スムージー(税込450円)もいただきました。個人的に一番気に入ったこのスムージーは、その前に食べた焼き芋2種類の影響か、甘さ控えめに感じました。お芋の良い香りが強く、ずっと飲んでいたくなる味わいでした。
N.sweetさんの特徴である壺焼き芋ですが、なぜ壺で焼くのか尋ねたところ、「壺で焼くことで、芋本来のポテンシャルを最大限に引き出せるから」とのことでした。そのため、通常の焼き芋よりも長時間じっくりと焼き上げる必要があるそうです。
壺焼き芋は、朝から炭を起こし、長時間かけてじっくり焼き上げられています。温度管理が非常に重要ですが、具体的な温度は企業秘密だそうです。季節に応じて、夏場は茨城県産、冬場は熊本県産の熟成芋を使用し、常に最高の状態で提供されています。ぜひ一度、その味を試してみてください。