【富田林市】小学生高学年対象、畑ヶ田遺跡の発掘体験が出来る!その前に遺跡のある現場を見てきました。
富田林市文化財課が興味深いイベントを開催するそうです。それは富田林駅近くにある畑ヶ田(はたけだ)遺跡の発掘調査現場で、発掘体験ができるというもの。
7月27日水曜日の10時からと11時からの2回にわたり行うもので、予約不要で当日直接会場にいけばできるそうです。
しかし、発掘体験は小学生4~6年が対象と判明。残念ながら私には参加資格がありません。それならばと、発掘調査の場所だけでも見ておきたくなったので、どういうところか見に行ってきました。
場所を確認すると、次の通りです。富田林駅から非常に近い場所にありますね。さらに詳しく見ると、じゃんぼやキリン堂の建物が並ぶ道路の反対側です。
というわけでその場所に来ました。道路を挟んだ反対側にキリン堂とじゃんぼが見えます。
こちらが現場です。一般的な工事現場にも見えますが、厳重に金網の柵で覆われています。これだけ覆っているということは中に貴重な何かが入っている可能性があるという事でしょう。
畑ヶ田遺跡をおさらいすると、富田林文化財課によれば弥生時代から中世にかけての遺跡で、30年以上前にその存在が知られたようです。
興味深いことに一般的な集落ではなく、官衙(かんが)関連の遺跡の可能性が高いとのこと。官衙とは今でいう官庁のことなので、古代の政治の中心地だったのでしょうね。
2011年8月の発掘調査の資料によれば、次のような成果があったそうです。
- 掘立柱建物跡 南北2間・東西4間以上。建物の特徴から一般集落とは違う可能性が高い。
- 銭貨が埋納された甕(かめ)。調査報告の次点で甕の底に銭貨5枚を確認。
さらに2013年には、飛鳥時代の「すずり」がみつかりました。これで畑ヶ田遺跡は、一般集落とは違うものである可能性がより高まったそうです。
2018年には甕とすずりの間を調査し、ここでも多くの土器がみつかったとありました。
まだまだ何が出て来るかわからない畑ヶ田遺跡なので、頻繁に現地説明会が行われていて、最新のものが2019(令和元)年に道路の延伸工事に伴う際に発掘した内容を紹介するものでした。
このときには竪穴住居跡からは形が良く残った状態の土器、かまどの跡が残っていたとのこと。
実際はどうかわかりませんが、空き地となっている遺跡現場を見ると、「もしかして遺跡かな」と思えるものがいくつかありました。
このように発掘調査をすれば次々と新しい発見がある畑ヶ田遺跡を、子どもたちの夏休みの自由研究の場所として公開するというのは、とても良い経験になりそうですね。
畑ヶ田遺跡を眺めながら、27日の当日に遺跡発掘の体験をした小学生の中から興味を持って将来の考古学者が誕生するかも知れないと考えると、それだけでも楽しくなりました。
畑ヶ田遺跡
住所:大阪府富田林市若松町
アクセス:近鉄富田林駅から徒歩7分
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