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三代目JSB山下、劇団EXILE町田、八木がリアルに合コンしたくなる配信オリジナルドラマ

長谷川朋子テレビ業界ジャーナリスト
毎週月曜にdTVとFODで最新話が同時配信されている「Love or Not」

オリジナルの配信ドラマが今熱い。dTVがフジテレビと組んだ、男女6人の王道ラブストーリー「Love or Not」もそんな勢いの中、投じられたドラマのひとつだ。本作がドラマ初主演となる三代目J Soul Brothers山下健二郎と、同じくこのドラマに出演する町田啓太、八木将康の3人に配信ドラマの魅力を聞いた。

dTVとFODがタッグを組んだ共同制作ドラマ

ドラマ「Love or Not」は毎週月曜にdTVとFOD(フジテレビオンデマンド)で最新話が同時配信される。作品数および会員数国内トップのdTVと、ラブストーリードラマ作りのノウハウを持つフジテレビが運営する映像配信サービスがタッグを組んだ共同制作ドラマだ。

ストーリーは1通のメールをきっかけに出会った男女6人の恋の行方を追うもの。主役は三代目J Soul Brothers山下健二郎、相手役に本仮屋ユイカが起用され、劇団EXILEの町田啓太と八木将康、浅見れいなと水沢エレナが脇を固める。

山下はドラマの見どころを「まっすぐなラブコメディです。学生の頃にこうしたテイストのドラマをよく観ていたので、この話を頂いた時、とても嬉しかったです。恋愛の楽しさを知ってもらったり、改めて恋愛の良さに気づいてもらえるような内容です」と説明する。

ドラマの見どころを語るインタビュー時の山下
ドラマの見どころを語るインタビュー時の山下

その通り、王道中の王道を行くラブストーリーが描かれている。6人がはじめて顔を合わすシーンは合コンという設定でこれも王道を外さない。聞けばその撮影がまさに6人の初顔合わせにもなったという。八木は「リアルな空気感があり、キュンキュンしました」と話し、町田は「合コンを経験したことがない分、実際にこんな感じだろうと思うと、合コンしたくなりました」と、現場が盛り上がった様子を伝えた。王道へのこだわりは出会いのシーンから始まっている。

地上波と配信ドラマそれぞれの出演経験から語る町田
地上波と配信ドラマそれぞれの出演経験から語る町田
カメラ台数の多さなど、ドラマの力量を説明する八木
カメラ台数の多さなど、ドラマの力量を説明する八木

カメラもセットも豪華、作りたいものを作るチーム感

ここまでは、メディアを問わず恋愛ドラマならではの話といったところだが、勢いのあるオリジナル配信ドラマについて、出演する立場からどのように捉えているのか、また地上波と違いを感じるのか、そんな疑問も投げかけてみた。

初主演ドラマがこの配信オリジナル作品となる山下は「個人的に配信ドラマが好きです。家でしょっちゅう観ています。恋愛ドラマを今観たい!と思った時にすぐ観ることができるのがいいですね。配信ならではの良さです。盛り上がれば盛り上がるほど結果がリアルについてくることも魅力のひとつです」と話す。

また八木はカメラ台数がこれまで出演していた地上波ドラマより多かったことに驚いたという。「セットも豪華。力が入っていることを演じながら思いました。」地上波ドラマと配信オリジナルドラマが共存することによって、競争原理を働かせ、その勢いがドラマに投影されると好循環を生む。配信ドラマに良作が増えていることがそれを裏付ける。これまで配信ドラマに出演経験がなかった町田は「作りたいものを作ろうと、スタッフの方々が楽しんでいる雰囲気を感じ、それがとても良かったです。チーム感がありました。」と話す。

SNSの使い方もドラマにとって今、重要な要素だ。日本に限らず、世界的にSNSからドラマの盛り上がり度をみる傾向が高まっている。俳優陣も自らインスタグラムやツイッターなどを駆使して、発信するケースも多い。山下もインスタグラムなどを使って、こまめに情報発信していることに心掛けているという。「アーティスト活動も役者業も自分の情報を文章に写真も添えてアップしています。とにかく、より多くの方に知ってもらいたいという気持ちが大きい。宣伝しなければいけないという気持ちだけでやっていません。単純に楽しい。だから発信しています。」

オリジナル配信ドラマの勢いはいろいろな角度から垣間見ることができる。それは配信メディアが台頭していることを象徴する。しかし、必ずしも配信メディアだけが今、コンテンツに可能性が広がっているというわけではない。制作者、出演者、脚本家といったドラマを作り出す側が今、何がドラマに求められているかという意識が新たな流れを作り出すのだろうと思う。dTV×FODドラマ「Love or Not」出演者3人の言葉からそうした要素はみえた。

ドラマを象徴する第一話の合コンシーン
ドラマを象徴する第一話の合コンシーン
テレビ業界ジャーナリスト

1975年生まれ。放送ジャーナル社取締役。国内外のドラマ、バラエティー、ドキュメンタリー番組制作事情をテーマに、テレビビジネスの仕組みについて独自の視点で解説した執筆記事多数。得意分野は番組コンテンツの海外流通ビジネス。仏カンヌの番組見本市MIP取材を約10年続け、日本人ジャーナリストとしてはこの分野におけるオーソリティとして活動。業界で権威あるATP賞テレビグランプリの総務大臣賞審査員や、業界セミナー講師、行政支援プロジェクトのファシリテーターも務める。著書に「Netflix戦略と流儀」(中公新書ラクレ)、「放送コンテンツの海外展開―デジタル変革期におけるパラダイム」(共著、中央経済社)。

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