九州に危険なにんじん雲発生中。大雨に厳重警戒を。
にんじん雲の影響で、猛烈な雨
大陸から九州付近に前線が延びており、前線に向かって、非常に暖かく湿った空気が集中的に流れこんでいます。
この影響で、昨夜(14日)遅くから九州の西側(東シナ海)で活発な積乱雲が次々と発生しては九州に流れこんでおり、九州付近の雨雲は線状化して非常に激しい雨や猛烈な雨を降らせています。
雲の写真をみると、この雨雲の西端はにんじんのように尖っていることから「にんじん雲」あるいは「テーパリングクラウド」とも呼ばれており、この雨雲が発生すると、尖った先端部を中心に時に集中的に大雨(集中豪雨)をもたらすことがあるため、非常に危険な雨雲とも言えます。
現在、この雨雲のかかっている熊本県では1時間に100ミリ以上の猛烈な雨が降っており、記録的短時間大雨情報も出されています。
15日午前3時現在、土砂災害警戒情報が熊本県、佐賀県、長崎県、大分県に出されており、雨による災害には厳重な警戒が必要な状況です。
昼頃までは警戒が必要か
コンピュータの予想では、これからにんじん雲に伴う線状の降水帯は九州をゆっくりと南下し、朝の内にかけて、鹿児島県に到達する予想です。
もし線状化した雨雲が停滞するような場合は、猛烈な雨が降り続き、3時間で200ミリを超えるような極端な大雨も予想されます。
きょう昼頃にかけて、この雨雲の動向には十分な警戒を要します。
さらに竜巻などの激しい突風や落雷などにも注意が必要です。